岡山県吉備中央町の沢から国の暫定目標値の1200倍を超える有機フッ素化合物が検出されました。
吉備中央町の円城浄水場で暫定目標値を超える化合物が検出されたことを受け、県は10月16日から31日まで周辺の22地点で水質調査を行いました。
調査地点のうち、最も上流にある沢では国の暫定目標値の1240倍にあたる62000ng/Lの有機フッ素化合物が検出されました。
また、そこから100mから200m北にある土地では使用済みの活性炭が入った大型容器が約300個見つかり、中の活性炭から最大で320ng/Lの有機フッ素化合物が検出されたということです。
この土地は県内の企業が借りていて、容器は15年ほど前から置かれていたということです。
企業は9日から容器を撤去しています。
県は専門家に意見を聞くなどして調査結果との関連を調べています。
一方、吉備中央町役場では住民の有志の会が町民512人を含む1038人分の署名を山本町長に提出しました。
町は円城浄水場の水を使っている世帯に対し、2023年9月から11月分の水道料金を徴収しない方針を示していますが、3年前まで遡って返金するよう求めました。
また希望する住民に対して血液検査を含む健康診断を公費で行うよう求めました。
（有志の会／我妻瑛子さん）
「腹いせとか気休めで血液検査を求めているわけじゃない。今確定していなくても、10年後20年後明らかになっていく（かもしれない）今の状態を知っていく必要は絶対あると思うんです」
有志の会は他にも、専門家会議などの今後の会合に住民代表を参加させることなどを求めました。
（吉備中央町／山本雅則 町長）
「町としてもこの思いをしっかりと受け止めたい。少しでも（住民が）安心できるような方向性をと思います」
