西日本豪雨などの災害で、泥水に浸かった「思い出」の写真を洗い持ち主に返す活動をしている、岡山県倉敷市真備地区の団体が活動拠点を閉鎖しました。
約50年前に撮影された結婚式での1枚。2018年の西日本豪雨で泥にまみれましたがその後、修復されました。
(西日本豪雨で被災/守屋美雪さん [74])
「よみがえりました。本当にこれ結婚式のときのたった一枚の写真で、他のはほとんどダメでしたが、これ一枚、本当にたった一枚の写真になった。この写真で、また2人で仲良くこれからも(生活を)送っていこうという気持ちになった」
写真をよみがえらせたのは、倉敷市真備地区のボランティア団体「あらいぐま岡山」です。
2018年9月に岡山県内外のボランティアが立ち上げました。
これまでに西日本豪雨で被災した約51万7000枚の写真を引き受け、損傷が特に激しかったものを除く約48万枚を修復しました。
しかし、持ち込まれる写真が減ってきたため、作業所を閉鎖することを決めました。14日の閉所式には関係者や地元住民ら40人ほどが集まり、約5年半の活動を振り返りました。
(あらいぐま岡山の関係者)
「真備に来たらここでみんなに会え、話をして帰るというのが私にとってちょっと息抜きができるところだったので、閉所するのは寂しいがまたどこかで会えれば」
あらいぐま岡山は今後も随時、場所を借りるなどして活動を続けるということです。
(あらいぐま岡山/福井圭一さん)
「今後も人の輪を通じて被災した方々のためになりたいし、地域のためにこういう活動を広めていきたい」