Park KSBアプリに寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。
今回は、5月5日のこどもの日に飾られる「こいのぼり」に関するハテナです。
「こいのぼりはいつから始まったの?」(善通寺市 まるちゃん 65歳)
この疑問について、高松市で約500点の五月人形と、こいのぼりを取り扱う「人形のあづま」の上中健二代表に聞いてみました。
(人形のあづま/上中健二 代表)
「江戸時代の中期といわれています。みなさんが想像されているこいのぼりの前に、こいのぼりの元になるのぼりというのが存在しているんですね。そこに関して書物の中では平安時代」
今の「こいのぼり」になったのが江戸時代の中期ごろからと言われているそうで、武士がのぼりをあげていたのを庶民が真似して、こいのぼりをあげたといわれています。
その頃は、こいのぼりの色も一色だったそうです。
(人形のあづま/上中健二 代表)
「もともとのこいのぼりは黒色なんです。和紙に書いてのぼりをたてたといわれています」
その後は黒色と赤色の2色に、昭和ごろになると青色と緑色、そして橙色が加わりカラフルになっていったそうです。
(人形のあづま/上中健二 代表)
「最初は和紙、綿、ナイロン、サテン、そういうふうに生地の移り変わりによって色のカラフルさが発展したと聞いてます」
激流をのぼりきったこいは龍に生まれ変わるという中国の言い伝えや、生命力が強いといわれていたことなどから、「荒波に負けずにたくましく子どもが成長すること」を願ってこいのぼりを飾るようになったそうです。
「こいのぼりは子どもが何歳くらいまであげればいいのでしょうか?」(倉敷市 えっちゃん 70歳)
(人形のあづま/上中健二 代表)
「昔ながらの説でいうとやっぱり7歳までは。お子さんの成長の節目の表現として七五三(3歳、5歳、7歳)。7歳を超えたら体もしっかりしてくる。7歳まではみんなで子どもの成長を願おうね、とは言われています」
昔は、7歳までは病気にかかる子どもが多かったことなどから、7歳ごろまではこいのぼりを飾ることが基準だそうです。
そして子どもが大きくなり、こいのぼりを飾らなくなった時には……。
(人形のあづま/上中健二 代表)
「一般的には人形供養ですよね。みなさんが願いを込める、願いを込めたものは粗末にできないし、ゴミに捨てるというのもなかなかできないので神社でお焚き上げされたらいいと思います」
ちなみに、最近は核家族化が進んだり住宅事情が変わったりしたことで「こいのぼり」のトレンドは、「室内で飾るこいのぼり」だそうです。
(人形のあづま/上中健二 代表)
「難題とか荒波にも負けないような子になってねということを願っているんですけど、風のないところ(室内)で泳ぐというのはどうかなというところもあるんですけど、現代社会のなかではいたしかたないところなのかな」
外でこいのぼりを飾る人は、神様に早くご利益をいただけるように、より高くあげるといいそうです。高く飾ることで、神様に見つけてもらいやすいといわれているそうです。