皆さんから寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。今回は春の象徴とも言える花、「桜」に関するハテナです。
3月27日は「さくらの日」です。「日本さくらの会」が制定したものでその意味は……、「さくら」という言葉に数字を当てはめ「3×9」は「27」という語呂合わせなどから決められたそうです。
「桜の種類は何種類あるの」(高松市 みかんさん 58歳)
約45種類1000本の桜を育てる岡山市の半田山植物園の学芸員・岡田智子さんに聞いてみました!
(半田山植物園/岡田智子 学芸員)
「日本の野生の種類だと10種もしくは11種と言われています」
野山に咲くヤマザクラやカスミザクラ、ソメイヨシノを交配で生んだエドヒガンとオオシマザクラの他、オオヤマザクラチョウジザクラ、マメザクラタカネザクラ、ミヤマザクラクマノザクラ、カンヒザクラの7種の11種があります。
また、これらから人為的により育てやすく、鑑賞向きに作られた園芸品種は200以上もあり、八重咲き、しだれ咲きなど、多様な咲き姿や色合いを楽しむことができるのも魅力です。
「川沿いに多く植えられているのはなぜ?」(倉敷市市 yosirinさん 65歳)
確かに、川沿いにきれいなサクラ並木が続いていてそのサクラの下でお花見をしている光景はよく目にしますね。
なにか理由があるんでしょうか?
(半田山植物園/岡田智子 学芸員)
「河川敷みたいな斜面で日当たりが良いという場所は桜にとってはとても生きやすい場所だと思う」
これに加えて、岡田さんが、半田山植物園のかつての園長に尋ねてみたところ、
(半田山植物園/岡田智子 学芸員)
「『皆さんが喜んでくれるからです』っておしゃったのでみんなが見てくれるからっていうのはすごく大きな理由だったんじゃないかと思いました」
このほかにも、江戸時代には桜を植えると多くの人が花見に訪れるため、自然と土手が踏み固められ土手の決壊防止に植えられた、という言い伝えもあるそうです。
「桜の枝を切ると枯れると言われますがなぜ?」(丸亀市 わこさん 55歳)
(半田山植物園/岡田智子 学芸員)
「青森県の弘前、桜の有名な所なんですけど、桜の花をたくさん咲かせるために リンゴの剪定をモデルにして桜の剪定をしている」
「桜切るばか梅切らぬばか」ということわざがありますが、これは「人それぞれの個性に合わせた手のかけ方をすることが大切」というもの。
桜は繊細で病害虫の影響を強く受けやすい特徴があります。どれだけ細い枝であっても、専門の薬を塗って切り口を保護し、病害虫を予防するとよいそうです。
2024年のお花見はサクラの個性を探しながら、春の訪れを楽しんでみてはいかがでしょうか。