香川県の「お香」が外国人観光客にも人気です。四国霊場のお寺ではインバウンド需要を取り込もうと、お香づくりを体験できるツアーを企画しています。
(松木梨菜リポート)
「お寺の本堂の売店では、塗るタイプのお香が販売されています。この距離でも甘い良い香りがします」
四国霊場76番札所善通寺市の金倉寺では、肌に直接塗るパウダー状のお香などを販売しています。
さぬき市のお香・仏具製造会社「一」に依頼して作ったのは、ザクロの香りがするオリジナルのお香です。
(お香・仏具製造会社「一」/岩佐一史 社長)
「金倉寺はザクロにゆかりがある仏様をまつっておりますので、甘く仕上げております。香りを通して海外の人にも知ってもらいたい」
高松空港では7月からソウル線が2社運航となり、定期国際路線の発着は週28往復と過去最多になりました。外国のお遍路さんも増えています。
(金倉寺/秋山哲済さん)
「お遍路さんは通過だけしていくということで、お寺で何か体験ということにつながらないので、そういった方々に体験を通じてもっとお寺を知ってもらう機会になれば」
26日は修行中の外国人僧侶にお香を使った「におい袋」作りを特別に体験してもらいました。
(お香・仏具製造会社「一」/岩佐一史 社長)
「甘い香りがします。八つ橋の香りに近い。日本人は好きですね」
9種類の漢方の原料から7種類選んでもらい、自分好みの「におい袋」を作ります。
(体験した外国人僧侶は―)
「甘くて心地よい気持ちになります」
「楽しい学びです。もっとしたいです」
(お香・仏具製造会社「一」/岩佐一史 社長)
「香川県という場所は、お香が山の上にあって川に沿って香りが流れてきたから香川という県の由来名であったり、そうした歴史を、香りを通して海外の人に知ってもらいたい」
(金倉寺/秋山哲済さん)
「自国に帰られた時でもこのにおいをかぐことによって体験を追体験できる。においの体験はそういう面白さがあるなと思っています」
金倉寺は8月21日にも台湾からの旅行客に向けた体験会を開くなどしています。善通寺市は体験した外国人の声をもとに「お香づくり」を取り入れた旅行プランを作り、2024年10月から販売される予定です。