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「学び直しの場」夜間中学で識字調査 得点の変化を報告 2回目で大きく伸ばした生徒も 香川・三豊市

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 義務教育を十分に受けられなかった人たちの「学び直しの場」である香川県三豊市の夜間中学。ここで、2022年度と23年度、日本語の読み書きの能力を測る「識字調査」が行われ、得点の変化が報告されました。

 三豊市教育委員会や有識者らが夜間中学の運営について話し合う協議会で、国立国語研究所の野山広准教授が報告しました。

 調査は2022年12月と2024年3月に行われ、三豊市立高瀬中学校の夜間学級に通う10代から80代の8人ずつが筆記テストを受けました。

 録音した音声を聞いて、ひらがなやカタカナを書いたり、漢字を書き取ったりする90問で、90点満点。

 2回続けて受けた4人の平均点は1回目の73.75点から78.25点に。元々80点を超えていた2人はミスもあってほぼ横ばいでしたが、51点から69点へと大きく点を伸ばした生徒もいました。

(国立国語研究所/野山広 准教授)
「夜間中学の存在が大いに学んでいる生徒さんの思いに応えているし、能力の向上にも応えていると思われます。ですからこういう環境をぜひ今後も維持していただきたいと強く思う」

 日本では戦後間もない1948年以来、全国規模の識字調査は行われていません。野山准教授は、不登校や外国籍、外国ルーツの人が増えている中、全国的な実態把握が必要だと訴えています。

(国立国語研究所/野山広 准教授)
「(調査しないと)対策も打てないですし、政策、施策というのが予算がついて動き始めるということにはなかなかならない。本当のところ、読み書きも含めたリテラシーに苦労している人たちが日本にどのくらいいるっていう数字があったほうがいいわけですよね」

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