初のJ1を戦うサッカー・ファジアーノ岡山には高校在学中にプロ契約をつかんだ岡山県出身の2人の選手がいます。子どものころから憧れ続けたピッチに立つため、プロ選手に挑んでいます。
ファジアーノ岡山のフォワードで18歳の末宗寛士郎。同じくディフェンダーで17歳の千田遼。
(ファジアーノ岡山 DF/「31」千田遼 選手)
「末宗選手はめちゃくちゃ陽キャですごいフットワークが軽くて」
(ファジアーノ岡山 FW/「30」末宗寛士郎 選手)
「千田は自分から話すタイプではなく、仲良くならないとしゃべってくれないので、僕はもうラフに話してくれるんですけど」
高校生らしい笑顔で話す2人は、世代別の日本代表にも選ばれるプロサッカー選手で、現役の高校3年生です。
(ファジアーノ岡山 DF/「31」千田遼 選手)
「練習場までは自転車と電車で」
(ファジアーノ岡山 FW/「30」末宗寛士郎 選手)
「練習終わりに一緒に疲れたなぁとか、一緒に愚痴りながら30分一緒に帰ってます」
千田は岡山市出身、末宗は倉敷市出身と岡山で生まれ育った2人。
中学生でファジアーノの下部組織に加入し、2024年は高校年代最高峰「プレミアリーグ」の舞台で主力として活躍しました。
そして2025年2月、クラブ史上初めてとなる高校在学中でのプロ契約をつかみました。
今シーズンは開幕前からプロの選手たちと同じ練習スケジュールで過ごしながら岡山学芸館高校の通信制課程で勉学にも励んでいます。
末宗は両足、頭と多彩なパターンでの得点力。千田は当たり負けしないフィジカルと、正確な右足のフィードを武器に、自信を持って挑んだプロの世界で感じたのは高い壁でした。
(ファジアーノ岡山 DF/「31」千田遼 選手)
「高校2年でプロ契約をしたけど、練習は強度が高いしユースとは全然違って緊張感も常にある。最初は自分の武器を出すのも余裕がなくて、付いていくのに必死だった」
初のJ1で躍進するチームで今シーズンここまで出場機会はなく、ベンチ入りも0。それでも半年間、地道に練習を重ねてきた2人は少しずつ手応えを感じています。
(ファジアーノ岡山 FW/「30」末宗寛士郎 選手)
「最近はいい意味で慣れてきて自信を持ってプレーできているし、自分の武器であるゴール前でのアイデアっていうのは練習では出せるようになってきている」
(ファジアーノ岡山 DF/「31」千田遼 選手)
「先輩からはもっと貪欲に、練習からもっと貪欲さを出した方がいいってアドバイスをもらって。(プロは)他人からの評価がすべてなので」
2人の挑戦に監督や先輩は―
(ファジアーノ岡山/木山隆之 監督)
「トレーニングの中で最初は全然ついて来られなかった部分が、ある程度ついて来られるようになった。あわてず、あせらず、自分の力を伸ばし続けることが大事だと思うので。しっかり自分を見つめて努力を続けることが大事」
(ファジアーノ岡山 チーム最年長/「13」金山隼樹 選手[37])
「大体19とか20歳違う選手と同じ感じでやるので、常に『お前らには負けないぞ』って言いながらも『隼樹さん僕らも頑張りますよ』って言ってくれる。お互いプロとして高め合っていけているのかなと思う。2人の背中を押しながらも自分自身もどんどん成長していけるように一緒に頑張っていけるように取り組んでいる」
つかんだ自信と、プロとしての自覚。岡山で育ち、岡山でプロになった2人が見据える未来は。
(ファジアーノ岡山 FW/「30」末宗寛士郎 選手)
「やっぱりいろいろな先輩方から受け継いできたものがファジアーノ岡山にはあると思う。ファジアーノの試合を見て夢を与えてもらったので、やっぱり僕も早くあのピッチに立っていろいろな人たちにプレーを見せたいですし。日本を背負うような日本を背負ってワールドカップを戦えるような選手になりたい」
(ファジアーノ岡山 DF/「31」千田遼 選手)
「1日でも早く試合に絡んで、そしてチームの勝利に貢献して、もっとファジアーノ岡山で、もっと岡山を盛り上げていきたい」
ファジアーノ岡山の次のリーグ戦は9月13日、ホームで名古屋と対戦します。またプレミアリーグを戦うファジアーノ岡山ユースの次の試合も同じ13日、岡山市の政田サッカー場で行われます。
(2025年9月11日放送「News Park KSB」より)