香川県議会は13日、植田真紀議員(市民派改革ネット)の一般質問での発言が「県民に誤解を与える事実と異なるもの」などとして、問責決議案を賛成多数で可決しました。植田議員は「一方的な解釈での発言削除だ」と議会の対応を批判しています。
問題となったのは、7月9日、6月定例県議会の一般質問で植田議員が「入札談合と県のコンプライアンス」について質問した中での発言です。
県が発注した土木工事で談合を繰り返していたとして公正取引委員会は6月、高松市の建設会社に課徴金納付命令や排除措置命令を、県は7月3日に27社を指名停止措置にしました。
植田議員は、質問の中でこのうち1社のグループ企業3社が旧県立体育館の解体工事に下請けとして参加していることに触れ、「今回の入札談合とは時期的には異なるが」と前置きした上で、「談合のおそれがある企業の関連会社が工事に参加している実態を把握していたのか」質問。
その後、知事に再発防止策を問う質問の中で、「指名停止措置を受けても別法人のグループ企業が下請けとして受注するような脱法行為を許さないという断固とした姿勢を取るのも一つ」だと述べました。
氏家孝志議長は、直後に「『脱法行為』という発言は不穏当」だとして植田議員に注意。
会議録を調査した上で、「法令上、指名停止措置を受けた企業の関連企業が下請けとして受注することは制限されておらず、事実誤認であり、特定の事業者の名前まで挙げて名誉を傷つける不適切なものだ」などとして、10日に植田議員に該当箇所の取り消しを命じましたが、期限までに取り消しの申出書は提出されませんでした。
13日の本会議で、自民党香川県政会の議員6人から植田議員に対する「問責決議案」が提出されました。提出者を代表して白川和幸議員が「県民に誤解を与えるような事実と異なる発言であり、議長からの削除命令に応じないなど反省が見られない」などと提案理由を述べました。
植田議員は弁明に立ち、一般質問での自身の発言について「入札談合が繰り返された事実を重く受け止め、指名停止処分を骨抜きにすることがないようチェックすることが求められているのではないかという趣旨」だと説明。
「旧県立体育館の解体工事と今回の入札談合は時期的に異なるとはっきり述べていて、脱法行為を行っていると断言しているという解釈は的外れ。一方的な解釈で発言を削除するのは議員の発言の自由を奪うものだ」と述べました。
その後、採決が行われ、賛成多数で問責決議案は可決。一般質問で不穏当と認められる発言については議長職権で削除することを決めました。
閉会後、取材に応じた植田議員は、「『脱法行為』という言葉は一般的にも使われていて、間違いとは思っていない。入札談合の再発防止をすべきという論点なのに、質問の前段で述べた旧県立体育館の解体工事に議論をすり替え、意図に反した文脈で恣意(しい)的に発言を削除するのは議会運営の大きな汚点になる」と話しました。
問責決議は、議員に対する政治的・道義的責任を問い、注意や反省を促すもので、法的な義務はありません。香川県議会は2023年9月議会でも、代表質問で議員の海外派遣を「観光旅行」と表現した植田議員に対して「県民に誤解を与え、議会の品位をおとしめるものだ」として問責決議を可決しています。