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全国初の「実名公表」カスハラ条例案 問題となる線引きは?

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 カスハラを巡る全国初の条例案が提出されました。悪質な場合は実名が公表されます。どこからがカスハラにあたるのか。線引きを専門家に聞きました。

■実名公表?カスハラ全国初の条例案

 営業終了後の居酒屋に押し掛けた男。椅子をたたき落とし、ついには暴行まで。男はその後、警察に連れていかれました。

 客の立場をいいことに暴言を浴びせるなどする“カスタマーハラスメント”、略して“カスハラ”。

 三重県桑名市で全国初の条例案が提出されました。

伊藤徳宇桑名市長 「従業員が安心して働ける環境を確保し、事業者らが安心して事業活動を行うことができるよう条例を制定するもの」

 条例案では事業者からカスハラに関する相談が市に届いた場合、第三者機関がカスハラと認定すれば対象者に警告します。対象者が警告に従わなければ、意見を聞いたうえで実名の公表を行います。

 全国初の実名公表に踏み込んだ条例案。賛否は分かれています。

居酒屋でアルバイト 条例に賛成 「あるだけで安心。広まってくれれば色々やりやすい」

飲食店のオーナー 条例に賛成 「名前公表されるのを恐れるから、理不尽な人も考えるようになるのでは。今だと言ったもの勝ち」

自営業 条例に反対 「名前は言わなくていい。出入り禁止とかそこそこで」

条例に反対 「賛成ではない。その人のプライベートを守らないといけない」

■どこからが問題に?線引きは

 小売りやサービス業などでは深刻な問題となっているカスハラ。気になるのは、どこからがカスハラにあたるのかです。

 暴行や脅迫はもちろんですが…。

カスハラ問題に詳しい亀井正貴弁護士 「例えば暴言・誹謗(ひぼう)中傷・しつこく何度も同じことを繰り返し要求するとか、カスハラの線引きは千差万別・多種多様と言われていて、かつ個々の店、企業の基準も違ったりする。その線引きについて客観的な判断基準を設けて、客観性を担保することが必要」

 条例案は25日に採決され、来年4月の施行を目指しています。

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