女子生徒に性的暴行をした罪などに問われている東京都内の中学校の元校長に対し、東京地裁は懲役9年の判決を言い渡しました。
都内の公立中学校の校長だった北村比左嘉被告(57)は勤務していた学校でマッサージを口実に女子生徒を呼び出し、性的暴行を加え、けがをさせた罪などに問われています。
9日の判決で東京地裁は「教師と生徒という圧倒的な上下関係を背景に被害者のためであるかのように装い犯行に及んだ」「本来生徒が教師らによって守られ、健やかに学ぶ場である学校内で犯行を行っている点も看過できない」と指摘しました。
そのうえで「被害者は誰にも言えない苦しみをを抱えながら中学生の時間を過ごさざるを得ず、精神的な被害は甚大」などとして、北村被告に懲役9年の判決を言い渡しました。
これまでの裁判で北村被告は起訴内容を一部否認したうえで、「恋人のように付き合っているつもりだった」「生徒も受け入れていると思い、毎回マッサージ名目で呼び出していた」などと主張していました。
一方、検察側は北村被告に懲役10年を求刑していました。