27日にフジテレビで開かれる会見は午後4時から行うと発表しました。会見にはフジ・メディア・ホールディングスの嘉納会長と金光社長、フジテレビの港社長と遠藤副会長が出席する予定です。「オープン」な会見実施を決めたフジテレビですが、一部のスポンサーからは広告料金の返還を求める動きも。
■取締役会は「悲壮な感じ」
フジ・メディアホールディングス社外取締役 キッコーマン 茂木友三郎名誉会長 「かなりきつい意見が出ていましたよ。私は『しっかりして下さい』ってことを言っておきましたけど」
23日の取締役会に出席したフジ・メディア・ホールディングスの社外取締役の1人であるキッコーマンの茂木名誉会長。
フジ・メディアホールディングス社外取締役 キッコーマン 茂木友三郎名誉会長 「(Q.経営陣の様子は?)皆さん恐縮していましたね。急にこういう問題が起こって会社のイメージが壊されるってことは執行部の人たちも耐えられない気持ちじゃないですかね。そういう意味では悲壮な感じしましたよ」
悲壮感があったという取締役会。23日の取締役会はフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ合わせて3時間に及び、日弁連のガイドラインに基づく第三者委員会の設置が決まりました。
フジ・メディア・ホールディングスの嘉納会長は24日朝…。
フジ・メディアホールディングス 嘉納修治会長 「弁護士の先生にお願いしたので、まずそこから一つのスタートができたんじゃないかと思ってますけど、まだそれで終わりじゃないですからね」 「(Q.今後同じような問題があった場合、大物タレントにも毅然(きぜん)とした対応できる?)もちろん、それはやっていかないといけない。二度とこんなことはあっちゃいけませんから」
第三者委員会は3月末をめどに調査報告書を提出する予定ですが、その時期については意見が出たようで…。
フジ・メディアホールディングス社外取締役 文化放送 齋藤清人社長 「3月まででは何一つ、何か新しい材料ですとか、中間報告といったものはないのか、あり得ないのかという意見も出た」 「本当にフジテレビの現場で働いていらっしゃる人、取材活動されている人、スポンサー等に営業活動している社員、2カ月新しい材料や説明する要素がないなかで放送事業を日々続けていくことがかなり困難なことではないか。これは社外取締役のある種、共通した認識」
■社員説明会“不満と不安”の声
その後、行われた社員説明会では、社員からは不満や不安の声が…。
説明会に出席した社員 「もう一日一日どころか、もう1分1秒の加速度スピードで、営業だけでなく制作も報道・情報、皆そうですけれども、どんどんと負のスパイラルで悪影響が及んでおります」 「現時点で各局のローカルのCM等におきましても、フジテレビの番組を流す場合はCMを流してくれるなと、みたいなところもきております」 「結論出るのが3月終わりですよね。視聴者と株主とスポンサーにフジテレビ変わるんだな、真剣なんだなって思わせないといけない時でしょ」
■“広告料金”返還求める動きも
フジテレビ側はCMの差し止めは20日時点で75社と説明しています。
フジ・メディア・ホールディングスの資料によりますと、2024年度の半期で約712億円のCMの放送収入があります。ACジャパンのCMに差し替えても原則、企業側への返還はありませんが、関係者によりますと、一部の企業について差し替えたCM費用の返金に向けた作業が始まっていて、減収になる恐れがあります。
民放連の会長でフジテレビの副会長も務める遠藤氏は23日…。
民放連会長 フジテレビ 遠藤龍之介副会長 「AC(CM)差し替えということが多く行われていると思います。これは例えば大きな災害とかそういう時に通常のCMを流すのではなく別のCMに差し替える、ACCMに差し替えるということだが、そういう全局に波及するものは今までもいくつかあったが、今回のように特定の局に限っては私の経験では初めてだと思います」
スポンサー企業からは、こんな声が上がっています。
スポンサー企業A社 「フジテレビの対応も変わってきているので、進捗(しんちょく)はウォッチしている」
また、調査結果が出る3月末まで対応は変わらないのかと問うと…。
スポンサー企業A社 「フジテレビからどんな発信があるか、情勢に変化があれば総合的な判断をすることになる」
別の企業は「第三者委員会の調査で社内外の声を取り入れることが必要」としたうえで…。
スポンサー企業B社 「表層じゃなくて構造やカルチャーを含めて原因追究が必要。第三者委員会の調査はどういうスケジュールでどれくらいのものを出すのか知りたい」
厳しい声も…。
スポンサー企業C社 「本気でやってほしい。とにかく初手を誤っているのだから」
23日、取材に応じたフジ・メディア・ホールディングスの金光社長については…。
スポンサー企業C社 「上から目線に見えた。なぜテレビでこうした目線で話せるのかと思った。内部に指導してくれる人がいないのかなと。あのような取材対応だと会見も期待できないですよね」
キッコーマンが1社提供している長寿番組「くいしん坊!万才」の26日の放送は見送り。その時間はニュース番組を前倒して放送する予定です。
フジ・メディアホールディングス社外取締役 キッコーマン 茂木友三郎名誉会長 「(Qフジテレビの対応次第でスポンサー継続も?)それは対応の仕方いかんです。対応が悪かったら皆さん(各社)そっぽ向いてしまう」
第三者委員会の設置を受け、政府からフジテレビに対し…。
村上総務大臣 「適切に判断、対応していただきたい旨を要請致しました。フジテレビにおきましては早急に事実関係を明らかにして、視聴者やスポンサーの信頼回復に努めていただきたい」 「(Q.何か文書の形で要請された?)電話でやり取りしたと聞いております」