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港社長ら説明4時間半 フジ社員から「5つの疑問」

経済

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 23日、4時間半に及んだフジテレビの社員向け説明会。社員から港社長(72)らに投げ掛けられた「5つの疑問」に注目しました。

■フジテレビ社員から「5つの疑問」

フジテレビ 嘉納修治会長(74) 「皆さん、お疲れ様です。嘉納でございます。まず最初に、皆様方におわびというか、謝らせて下さい」

 フジテレビの嘉納会長は集まった社員に向け、そう切り出したといいます。

 23日、フジテレビで行われた社員説明会。

フジテレビ 嘉納修治会長 「一連のこの事案で大変、皆様に不安、そしてまた業務上もそうですし、色んなことでご迷惑を、そしてご心配もおかけしました。本当に申し訳ありません」

 冒頭の写真撮影のみなど、条件付きの会見を開いて批判の的となった港社長も…。

フジテレビ 港浩一社長 「この件に関して、皆さんに多大なご迷惑、ご心配、業務の支障を招いていることを深くおわびします」

 そう謝罪した経営トップ2人でしたが、社員から上がったのは絶望にも近い声。社員と港社長の間で交わされた5つの疑問を巡るやりとりを紹介します。

■1つ目の疑問 「なぜ発覚後も新たに中居氏起用?」

フジテレビ社員 「私、スポーツ局に在籍していますが、スポーツの番組はほぼ実質新規の番組、特番というものを去年、何本も作っています。何本も中居さんを起用して作っています」

 スポーツ局の社員が言及したのは中居氏の新規起用についてです。

フジテレビ社員 「一つはパリ五輪の7月の特番であったり、大谷選手の特番だったり、果てはワールドシリーズにも起用しています。そういったキャスティングに関して、ストップが掛からなかったのか」

 中居氏と女性との間で起きたトラブルについて、会社が最初に把握したのはおととし6月。それから1年以上たってもなお、中居氏は単発のスポーツ特番への出演を続けていました。

フジテレビ社員 「もちろん人権を第一にした初動に関しては間違ってなかったのかもしれませんけれども(中居氏を)1年半も使い続けた。さらに新しい案件にも使い続けた。スポーツ局は何も知らずに中居さんを出迎えて、ニコニコ打ち合わせをして頑張りましょうと作ってきました。どうしてあの段階で止めてくれなかったのか」

フジテレビ 港浩一社長 「中居くんの起用について言える範囲のことは言いたいんだけども、これはもう本当に第三者委員会の調査事項になっているので、本当に申し訳ないけどもここでは答えることができません」

■2つ目の疑問 「なぜ、会見はオープンではなかったのか」

フジテレビ 港浩一社長 「彼女のプライバシーがちょっと侵害される恐れもあるのではないかという懸念が一番大きく頭を占めて、ああいうクローズドな会見になりました。それで終わって失敗したと思いました」

 27日に改めて行う会見についても社員からは厳しい意見が…。

フジテレビ社員 「次回の27日の会見は違うオブザーバーなり、労働組合なり、何か他のメンバーを入れて、会見がどうあるべきか、どうやって答えるのかというところも言っていただかないと怖くて、これでももし失敗したら本当に後戻りができないのかというのを、皆とても不安に思っています」

フジテレビ 港浩一社長 「はい、失敗はできないと思っていますし、まず失敗の大きな要因は、クローズにしたことでも、頭から拒否反応みたいなのがありました」

■3つ目の疑問 生活への不安「会社の経営は大丈夫なのか」

フジテレビ社員 「社員も、子どもが学校に行くと後ろ指を差されながらいじめられたりしています」

 生活の不安はそれだけではありません。

フジテレビ社員 「現在のキャッシュフロー(企業の金の流れ)上のことだったりとか、どれだけ会社としての体力があるみたいなことだったり、社員の生活保障という部分での安心を社員が持つための、今しゃべれることをちょっとお伺いしたい」

フジテレビ 港浩一社長 「本当に減収になって厳しい状況になったり、これがこの後どれくらい続いてどうなのかっていうのは、本当に皆さんもご心配されていると思うんだけど、今んとこ、会社として蓄えというかがあるから、それは大丈夫です、今んとこは。10年、20年って言われたら、あれですよ、もちろん。だけどそこは大丈夫です」

■4つ目の疑問 「経営陣の退陣は?」

 約4時間半に及んだ説明会で問われ続けたのは経営陣の姿勢です。

フジテレビ社員 「全役員総退陣、日枝さんを含めて総退陣。管理職も全部40代にすればいいんですよ。こんな年寄りばっかりが管理職で意味ない。僕ら50代は40代のサポートに回ればいいんですよ。こんな年寄り連中がああでもない、こうでもないって考えてる暇があるんだったら、そういうことを言ってアピールしてほしいと思ってます。じゃないと本当に僕たち生活できないですから。生きるか死ぬかの話をしてるんですよ」

フジテレビ 港浩一社長 「そうよ、そう。言ってることは正しいと思う。そういう面もある。今は言えないけど」

フジテレビ社員 「もう終わりにしませんか、きょうこの場で、本当に。会長、社長、本当にもう、はっきり言って下さい。もう、それだけ言っていただければ終わるんです」

 経営陣の進退について問い掛けた社員に、港社長が答えました。

フジテレビ 港浩一社長 「あの、よろしいですか。今回の問題自体、非常に重く当然、受け止めてます。経営責任っていうのもあると正直、思ってます。今後、新しいフジテレビ、新しいっていうのがいいのかどうかあれだけど、フジテレビがその信頼を取り戻してやっていくためには、やはり色んなことを変えていかなきゃいけない」

 港社長が進退に関して明言することはありませんでした。

■5つ目の疑問 「会見で第三者委員会を設置すると言えなかったのはなぜ?」

フジ・メディアホールディングス 金光修社長 「本日、フジ・メディアホールディングスの臨時取締役会におきまして、日弁連のガイドラインに従った第三者委員会の設置が議論され、決議を受け、承認されました」

 親会社のフジ・メディア・ホールディングスが第三者委員会の設置を発表したのは23日になってから。

 17日の時点で第三者委員会の設置を明確にしなかった理由については…。

フジテレビ 嘉納修治会長 「言い訳になるといえば言い訳になるのかもしれないんですが、正直にお話しさせていただきます。前から第三者委員会のことは考えておりました。弁護士の先生に相談して、第三者委員会を作るべく色んな相談をしておりました。これはもう、何でって言われると、僕も困っちゃうんですけども、先生の方が、第三者委員会というのは取締役会決議をして承認されて、正式に決議を受けた形で私に委嘱して下さいと」

 取締役会での決議がなされるまでは「第三者委員会」という言葉を使わないことが弁護士からの条件だったと説明しました。

 第三者委員会は3月末をめどに調査報告書を提出するとしています。

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