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“新たな脅威”ローン・オフェンダーか 長野駅前3人殺傷 男は逃走中

社会

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 JR長野駅前で男女3人が男に刃物のようなもので次々に襲われた事件。男は逃走を続けています。男は近年、警察が“新たな脅威”とする「ローン・オフェンダー」の可能性があるということです。

■“新たな脅威”ローン・オフェンダーか

 いつもは人でにぎわうはずの駅前は、警官が絶えず巡回し、物々しい雰囲気に包まれていました。

長野駅を利用する人 「どこに犯人が逃げているのか分からないので、不安はどんどん広がっているように感じる」

 亡くなった丸山浩由さん(49)は地元の子どもたちにサッカーを教えていました。

サッカーチームの元教え子 「すごく教えるのが上手で、教えてもらっていて分かりやすい。尊敬していました」

 22日、JR長野駅の前でバスを待つなどしていた男女3人が、いきなり刃物で襲われた事件。

 事件発生直後の様子を捉えたドライブレコーダーの映像。次々に駅前の歩道を人々が走っていきます。そして、その後を追うように、一人の男が走り去っていきます。

 男の頭は、白い布で覆われているのが分かります。警察が公開する特徴とも一致しています。容疑者とみられる男の身長は170センチ前後で、体格は中肉または細身、眼鏡をかけていたという特徴もあります。

 警察によると、亡くなった丸山さんは左胸を刺され、傷は心臓にまで達していたそうです。身を守る防御創はなく、いきなり襲われた可能性もあります。

 また男は少なくとも、けがをした2人と面識がなく、通り魔的な犯行だった可能性もあります。

 なぜ、男はこのような凶行に及んだのか。警視庁公安部の捜査官だった松丸俊彦氏は、今回の事件には“ある特徴”があると言います。

元警視庁公安捜査官 松丸俊彦氏 「(男に)“社会に対する不満”があれば、今回の長野の殺傷事件についてはローン・オフェンダーの可能性」

 「ローン・オフェンダー」。直訳すると「単独の攻撃者」。組織に属さずに、テロや凶悪犯罪を起こす人のことです。

 松丸氏によると、国内の事例としては、秋葉原の無差別殺傷事件や安倍元総理の銃撃事件などがローン・オフェンダーによる犯罪事件に挙げられるといいます。

松丸俊彦氏 「社会的な恨み、思い込み、強すぎる関心であったり、自分が行ったことによって人が亡くなる結果が生じても、それは仕方がない。そうあってもいわば当然だと」

 警視庁はこの春から専門部署を作り、対策強化に乗り出すなど近年、ローン・オフェンダーを“新たな脅威”としています。背景に何があるのでしょうか。

松丸俊彦氏 「インターネットが発達したことにより、情報が得やすく、早く大量になったことで、自分の好んだ情報を得やすくなっていっていることが原因の一つかなと。自分の特定の人が憎い、特定の人に自分の生活を破壊されたと思ったことに対する(SNSで)都合の良い情報を拾ってくる、集めてくるという傾向もみられる」

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