日枝相談役はなぜ会見に出席しないのか。相次ぐ質問にフジテレビ側の回答は。
■日枝氏欠席なぜ? フジ回答は
フジ・メディアホールディングス・フジテレビ 嘉納修治会長(74) 「まず社として人権に対する意識の不足から十分なケアができなかった当事者の女性に対し、心からおわびを申し上げたいと思います。申し訳ございませんでした。この事態を招きました責任は、私ども経営者にあると思っている。従いまして、私は本日付でフジテレビ並びにフジ・メディアホールディングスの代表取締役会長を辞任する。港浩一(社長)も辞任することと致しました」
フジテレビ 港浩一社長(72) 「先日の会見につきまして、一部のメディアに限定しかつ、テレビカメラを入れない形で行う判断は、テレビ局としての透明性や説明責任を欠くものでした。これまでカメラを向けて疑惑を追及してきた弊社がカメラから逃げたと言われても仕方のないことでした。メディアの信頼性を揺るがしたことを痛感しております。視聴者、国民の皆様に多大なご迷惑をお掛けしました。改めておわび致します。申し訳ございませんでした。最終的に女性は長い療養期間を要することとなり、希望されていた仕事への復帰がかなわない状況になってしまった。弊社に対する様々な思いが積み重なっていたであろうこと、その気持ちをくみ取りきれずに…くみ取りきれておりませんでした。弊社のこれまでの対応が彼女にとって深い失望を抱かせてしまったと思います。申し訳ありませんでした。願わくばご本人にお会いして直接おわびしたいと考えています」
フジテレビ 遠藤龍之介副会長(68) 「(Q.自分たちの力で検証作業をする考えは?)これ(検証番組)については、これだけの大きな事態を招いて世の中を騒がせていますから、これは当然、何らかの形で第三者委員会が終わった後だと思いますが、当然メディアとして、そういうものをやらなくてはならないと考えている」
フジテレビ 清水賢治新社長(64) 「あした付で代表取締役社長に就任致します。清水賢治です。信頼回復なくしてフジテレビに未来はありません。この覚悟を胸に全力で取り組む所存です。ゼロからスタートです」
フジテレビ 遠藤龍之介副会長 「(Q.他の役員が辞めない理由は?)全員すぐ辞めるというのは、あしたからの業務執行に差し支える。新しいフジテレビ、清水社長で今ここにおりますが、暫定的なものでございます。ある種の役割を終えたら、それぞれがそれぞれの立場で責任を取っていく」
異例の500人規模で行われた記者会見。新たな事実も分かってきました。
フジテレビ 港浩一社長 「(Q.女性と中居さんはお付き合いしてなかった。中居さんの自宅に行ったのは仕事の延長線と考えるのが筋?)我々がAが特定の日に関係がないと判断したのは様々なヒアリングや通信履歴、本人へのヒアリング、通信履歴の確認、中居氏へのヒアリング等を通して特定の日にAは関係していなかったと。いわば、限定的な日付の出来事に対してAは関与していないと表明しました。前後のその前の食事会等のことがあります。それを仕事として、業務として捉えていたかどうかは、業務というふうに確定はできるか分からないが、背景やつながりは第三者委員会でしっかり調査をしていただきたい」 「(Q.(女性を)接待要員として同席させるという認識は?)そういうタレントさん、番組出演者と会食する打ち上げ、新年会、等々あります。共演している女性アナウンサーが参加することはあります。接待要員としてとは、私自身は考えたことはありません」
会見に出席しなかった日枝氏について、質問が及びます。
フジテレビ 遠藤龍之介副会長 「(Q.なぜ会見に日枝氏がいないのか?)これだけの事案でございまして、結果として嘉納と港が退任をしている。我々、取締役もそれぞれの出処進退について、色んな方向で色んな人間と語っています。それについて、日枝も私たちとそういう話をしたケースがあると思います。総括的に日枝だけでなく、色んな人間でその話をしている。それが新しいフジテレビの問題にもつながっているとご理解いただきたい」
フジ・メディアホールディングス・フジテレビ 嘉納修治会長 「(Q.日枝相談役が会見に出ていないことと、進退が発表されていない件?)まず、日枝取締役は相談役でございまして、相談役には必要な事項について報告したり、相談して知恵を借りたりすることは当然あります。色々、知見があるし。ただ、日常の業務はフジテレビに関しては私と港で決めておりました。従って(日枝氏が)きょうこの会見に今回の話はフジテレビの業務のなかで、日枝は相談役ですから業務執行はしない。今回は業務の範囲内ですから。ですから、ここに出席してないのはそういうこと」
フジ・メディアホールディングス 金光修社長(70) 「現場には直接タッチしていないという立場ではありますが、やはりその影響力は大きいと思う。また、この企業風土の礎を作っているということに関しては間違いないと思う」