中国・蘇州市で去年6月、バス停にいた日本人親子らが刃物で切りつけられた事件で、死刑判決を受けた男が上訴しなかったことが分かりました。
被告の当時52歳の男はバス停にいた日本人親子を負傷させ、止めに入った中国人の胡友平さん(当時54)を殺害したとされ、中国・蘇州の裁判所は1月23日に「借金苦から生きているのが嫌になり、子どもを含む3人を殺傷した」と認定し、求刑通りに死刑を言い渡していました。
在上海日本総領事館によりますと、中国側から今月7日、定められた期間内に被告が上訴しなかった旨の説明があったということです。
中国では死刑判決の場合、上訴がなくても上級の裁判所で再審査される規定で、ここで承認されれば死刑判決が確定する見通しです。
1月にあった初公判と判決の2回の裁判では、被告はほぼ発言せずに弁護側と検察の主張のやり取りで終始し、日本についての言及も一切なかったとされています。