取材中に参議院議員の公設秘書から性的暴行を受けたとして元記者の女性が国に賠償を求めた裁判で、東京地裁は440万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
元記者の女性は2020年3月に上田清司参議院議員の公設秘書だった男性から会食の後にホテルなどで性的暴行を受けたとし、公設秘書について賠償責任を負う国に対して慰謝料など1100万円の損害賠償を求めて裁判を起こしていました。
訴状によりますと、公設秘書だった男性は書類送検された後に自殺し、不起訴処分となりました。
24日の判決で東京地裁は性的暴行は認められるとしたうえで、「性的暴行は会食と時間的・場所的密接性がある」として職務中の行為と認定し、国に対して440万円の賠償を命じました。
一方、上田議員には注意義務があったとは認められないとしてます。
判決を受けて原告の女性は「主張が認められてほっとしました」「被害者が勇気を持って声をあげようとしても、それをためらわせる社会は変えたい」などとするコメントを発表しました。