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パンダ4頭と“最後の別れ” 和歌山で30年人々を魅了

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 28日に中国に返還される和歌山県のアドベンチャーワールドのパンダ。終了した一般公開では涙を流す人の姿も。

■空前のブーム あす中国に

 ここで生まれ育ったパンダとの最後の別れ…。開園前から約1400人が並びました。

 一斉に進む黒い服の人々は、28日に中国へ返還されるのを前に集まったパンダのファンです。

 そして、ファンはより近くへ。カメラを向ける先には、もちろんパンダです。

 今にも泣きそうな人の姿も…。

 そして皆さん、やはり黒い服。パンダに合わせたわけではないそうです。

 実は、パンダは検疫のためガラス越しの公開となるため、映り込まないために黒い服を着ているそうです。

 現在、日本にジャイアントパンダはアドベンチャーワールドに4頭。東京・上野動物園に2頭、合わせて6頭いましたが、アドベンチャーワールドから4頭が中国に返還されると、日本に残るのは上野の2頭のみで、これも来年2月に返還期限を迎えます。

パンダのファン 「なんていうんですかね…まだパンダが返還していなくなってしまうことに対して現実味がないといいますか。夢の中にまだいるみたいな感じで、本当にいなくなっちゃうのかなというのが正直な気持ち。会いに行きます。ずっと好きなのでこれで終わりじゃないので、通過点だと思ってきょうが終わりじゃないです。私は彩浜が好きなんですけど、彩浜に会うためずっと列に並ぼうと思っています」

 雌の彩浜。他にもファンがいました。

彩浜推しの人 「個人的には彩浜推しで。中国に帰っちゃうのがさびしくて仕方ない。すてきなお婿パンを見つけて…」

 お婿パン…。

彩浜推しの人 「(母の)良浜に負けないくらい立派なお母さんになってほしいと心から思います。もうなんか泣けてきた。本当に寂しいけど…」

■和歌山で30年 人々を魅了

 27日は最大100分待ちとなったパンダの展示。午後4時からは、お別れのセレモニーも行われます。

 ここまでファンを魅了してきたパンダ。

 パンダといえば上野。1972年に日本に初めてやってくると、パンダブームをもたらしました。

 アドベンチャーワールドにパンダが来たのは、それから20年以上経ってから。1994年から始まった日中合同のパンダの保護プロジェクトで2頭が来園しました。そのうちの1頭が永明です。横になったまま竹を食べています。

 2020年に生まれた楓浜まで数多くの繁殖に成功したアドベンチャーワールドは様々な映像を記録していました。

 生まれた時から大人になるまでのパンダの歯の記録。あくびが止まらないパンダ。そして、パンダの声も。

 スリスリしているのは10頭の子どもを産んだ母パンダの良浜。今回、返還されるのはその子どもの結浜、彩浜、楓浜の合わせて4頭です。

 保護プロジェクト開始から30年経ち、契約期間が今年8月で満了することを受けて全頭が中国に返還されます。

■パンダ4頭と“最後の別れ”

 これが本当に最後の姿。目にした瞬間、涙ぐむ人が…。

 最後まで手を振り別れを惜しみます。

 27日午後4時からは、お別れのセレモニーが始まりました。懐かしい映像を見ながら、また涙…。

アドベンチャーワールド 今津孝二園長 「中国で元気で過ごせるように元気で手を振って、いってらっしゃいと言っていただけるとうれしい」

中国駐大阪総領事 薛剣氏 「世界のパンダ。人類全体のパンダ。永遠のパンダ。ありがとうございました」

 今後、4頭は中国・四川省の繁殖研究施設に向かうということです。

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