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人の密集で熱中症に? 花火大会「人いきれ」注意

社会

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 花火大会などの人混みで、熱中症のリスクが高まる「人いきれ」。一体どういうものなのか、どう対策をすればいいのか、専門家に聞きました。

■人の密集で熱中症に?

 この夏、一度限りの夜空を見るために…次々と集まる人、人、人。花火大会の人混みは、それ自体も“風物詩”ですが…。

臨床教育開発推進機構 三宅康史医師 「お互いが温め合ってしまう。熱中症のリスクが上がる」

 そこには熱中症の見えない危険が潜んでいました。

 27日、さいたま市で開催された花火大会。およそ8万人の観客が空を見上げました。打ち上げ開始の2時間前から取材を開始。屋台の通りは大混雑でした。

 日が陰りはじめ、午後1時半ごろ観測された最高気温からは3℃以上ダウン。それでも、30℃超えは続いていました。

40代の人 「めちゃめちゃ暑い、耐えられないほどに。昔から大宮の祭りはずっと暑いので、夏はここでも駅前でも暑いので、人が多いところはずっと暑いですね」

 飲み物を買うにも行列ができるなか、広い会場は花火を待つ人で埋め尽くされました。

 午後7時半に幕を開けた花火大会ですが…。熱中症とみられる症状で救護所に運ばれたのは、18歳の女性。症状が落ち着いたころ、直接話を聞くことができました。

女性 「急にクラって感じで、あれ?視界が…って。手もあまり動かなくて、熱中症じゃないかって。立っているのが危ないと思ったから座った。自分で水分をとらなかった。(水分補給を)怠ったと反省」

 日中より気温が下がる夜間にも襲ってくる熱中症。実は、この人混みが危険なんです。

三宅康史医師 「今の人いきれは、熱中症リスクが直接関係するようになっている」

 漢字で「人の熱」と書く「人熱れ(いきれ)」。人の密集によって発生する暑さを表現する言葉です。

三宅康史医師 「吐く息は身体から37度に温められて、非常に湿度の高い状態で吐き出されるので、その場の湿度、温度が上がってきます。人がたくさん密集すると、自分自身も、周りの気温や湿度も上がる」

 会場でも「人いきれ」は確認できました。

 混雑が高める熱中症のリスク。人いきれは、どう対策すればいいのでしょうか。

三宅康史医師 「暑い、人いきれの中に自分を長く置かない。自分の体調を相談できる人も一緒に来てもらう。保冷剤であるとか、長く冷たさをキープできる水筒なんかを持ち歩くということが、夏のイベントの中で人いきれでやられないための方法」

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