富士山を見るため勝手に樹木を伐採。中国人に下された判決は。
■樹木23本無断伐採 根元に除草剤も
事件が起きたのは、今から3年あまり前。
被害を受けた企業担当者 「ドリルで穴をあけられて、ここに除草剤を入れられてしまった」
山梨県の富士河口湖町で、23本の木が無断で伐採されたうえ、除草剤で枯らされたのです。
器物損壊の罪で起訴されたのは、中国籍の秋山雅治、本名・郭亜川被告(53)です。
■無断伐採 よその会社の保養所の樹木
当時、郭被告はホテルを経営。無断で伐採された木は、そのホテルの目の前にあるよその会社の保養所に生えていたものです。
ホテルの防犯カメラには、枝を切り落としたり、切った木をひきずって歩いたりする人物の姿がしっかりと捉えられています。
木が切り倒される前、そして伐採された後です。
その違いは一目瞭然。河口湖、そして富士山がはっきりと見渡せるようになっています。
■検察は懲役1年を求刑
検察は、郭被告が伐採を指示したとして懲役1年を求刑していました。
一方、郭被告は…。
郭亜川被告(先月8日の初公判) 「すべての責任は私にある。一時的な衝動で判断を間違えてしまった。二度と日本の法律に違反しないと誓います」
■“勝手に伐採”中国人に判決
そして、18日に言い渡された甲府地裁の判決は…。
松本恭平裁判長 「被告人を懲役1年に処する」
判決によると、郭被告はホテルから富士山や河口湖が見えやすくするため、木の伐採について被害を受けた会社と交渉。しかし、交渉が思うように進まなかったことから犯行を決意したといいます。
松本恭平裁判長 「身勝手な犯行であって、厳しい非難に値する」
判決では、郭被告が起訴内容を認めて反省の態度を見せているなどとして、3年の執行猶予をつけています。