解体に向けて入札手続きに入った旧香川県立体育館。民間団体が自己資金による再生を提案していることについて、香川県の池田知事は18日、「団体との話し合いに応じる」とする一方、解体を先延ばししない考えを改めて示しました。
(香川県/池田豊人 知事)
「先方から直接お話をしたいという申し出がある場合には県として話を聞くスタンスでございます」
建築家らでつくる「旧香川県立体育館再生委員会」は7月、旧体育館を民間の資金で耐震補強し、ホテルなどに再生することを提案しました。
8月5日には企業5社が出資や参画の意向を表明する文書などを追加で提出しました。
しかし、香川県は再生委員会が求めた協議に応じることなく、解体工事の業者を決める一般競争入札の情報を8月7日に公開しました。
18日の定例会見で池田知事は「旧体育館を所有して活用する主体や耐震などの安全対策が明確になっていない」として解体を先延ばししない考えを改めて示しました。
記者「再生委員会の提案で欠けている点を再生委員会側がクリアするような新たな追加の話があった場合は方針が変わるのか?」
知事「今後どういう話があるかということを仮定してお答えするのは非常に難しい」
KSBが民間による買い取りの意向を報じた7月18日から8月17日までに香川県には意見や問い合わせがメールで52件、電話で10件寄せられていて、「保存活用」を求める割合が大きいということです。
民間の再生の提案に応じれば、約10億円の解体予算がかからない上、売却益が見込まれますが、知事は……。
(香川県 池田豊人知事)
「県費の出費の多寡とか出す出さないではなくて、一番大事なのは旧県立体育館の安全性を一日も早く確保することが目的であります」