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北海道メガソーラー予定地に無許可で杭 撤去するよう行政指導 住民「不信感募る」

社会

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 北海道三笠市で、メガソーラー建設を計画する事業者が建設予定地の農地に無許可で地盤調査用の杭を設置し、道から撤去するよう指導を受けていたことが分かりました。

■北海道メガソーラー予定地 無許可で杭

 地面に設置された杭。これは北海道三笠市のメガソーラー建設予定地に打たれていたものです。

 杭はこれだけではなく、周辺でも確認できます。これらの杭は事業者がメガソーラー建設に向けて地盤調査用に設置したものでしたが…。

地域住民 「地域の住民が杭が刺さっているのをたまたま道路から見つけた。それを市とかに調べてもらうと『違法な状態』と分かった」

 三笠市でメガソーラーの建設が予定されているのは、山林や農地などおよそ80ヘクタール。このエリアは市の「農業振興地域」に指定されているため、太陽光パネルなどの工作物を設置するには市の許可や、道から農地法に基づく転用の許可が必要となります。

 ところが、今回見つかった杭は、許可申請の届け出をせずに設置されていたことが分かったのです。道は杭を違法な工作物として認定し、事業者に撤去するよう行政指導、事業者は「近日中に撤去する」と話したといいます。

 番組が19日、建設予定地を訪れると杭の設置が報告された場所で作業をする重機がありました。

 土地の所有者の許可を得て、作業をしていた場所に向かいました。

 住民が撮影した特徴的な丸い形状をした杭のほか、およそ1メートルのものや、3メートルほどの杭が9本抜かれていました。業者が行政指導に従ったとみられますが、地元住民は不信感をぬぐえないと話します。

 これは、地元住民の懸念に対して先月、業者側が出した回答書では、問題となった杭について「ご指摘の杭打ち作業などの実施はいたしておりません」と書かれていました。

 しかし実際は、打たれていました。

地域住民 「不信感しか募らない。今回『杭は打っていません』と言いながら打っていた。違法な状態だったということまで分かり、我々がたまたま杭を見つけたからそれが発覚した。あなた方をどう信頼して話を進めたらいいという以前の問題」

 さらに、一部住民に配られた資料にも、実地面積の記載がないことや、数値の矛盾等が散見されたといいます。

 また、地域環境への影響を懸念する声も上がっています。建設予定地周辺はワイン用のブドウ畑が広がる地域です。

地元ブドウ農家 「一番はぶどう畑なんで 環境変化が一番心配。甘みの関係は(影響が)すぐ出てくる。夜温度が下がってくれないとという部分はありますし、高温になりすぎると病気の発生(が心配)」

■メガソーラー 各地でトラブル相次ぐ

 北海道ではメガソーラーを巡ってさまざまな問題が起きています。釧路のメガソーラー計画では、少なくとも27回にもわたる行政指導が行われました。

 こうしたことが続かないよう、道は法令を厳格化。悪質な場合は行政指導を経ずに、工事中止命令を出せるようになったのです。

 三笠市で計画している業者は、道に対し、違法性の認識はなかったと話しているということです。今後、法令を遵守し、住民の理解を得られるのでしょうか。

地域住民 「大雨が降った時、こちらがちょうど下流側になる。泥水が大量に流れてくるとかそういった部分での懸念とか、メリットがまず分からないうえにあまりにもリスクが大きすぎる。地域として今感じている」

 建設予定地の三笠市は「地元住民の理解を得ないまま工事を進めることはやめてほしい」としています。

(「グッド!モーニング」2025年12月20日放送分より)

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