国の特別名勝に指定されている高松市の栗林公園で、池のコイの死骸からコイヘルペスウイルスが確認されました。香川県は公園にいる全てのコイ約750匹を処分する方針です。
(記者) 「こちらがコイヘルペスに感染したコイがみつかった北湖と呼ばれる池ですが、園内の池は全て繋がっていて水が循環しています。そのため、他の池のコイも処分しなければなりません」
栗林公園では、今年2月から4月上旬にかけて約250匹のコイが死んでいるのが見つかりました。 2匹のコイの死骸を、県の水産試験場と国の研究所で検査したところ、2匹ともコイヘルペスウイルスの「陽性」反応が出ました。
コイヘルペスウイルスはコイや水を介して感染します。今回の感染時期や経路は分かっていません。
栗林公園では、6カ所の池に合わせておよそ750匹のコイが生息しています。感染の拡大を防ぐため、香川県では全てのコイを回収し、焼却したり埋めたりして処分する方針です。
(来園者はー) 「他のコイにうつるもんね。かわいそうやけどね。寂しいね。池にコイいないとね」
(ボランティアガイドはー) 「原因がはっきりすれば、対策うってもらえるやろうと思う」
コイヘルペスウイルスに感染したコイに触れたり食べたりしても人体に影響はなく、コイ以外の魚に感染することはありません。
栗林公園ではここ数年、病気や野鳥に食べられてコイが減り続けていました。おととし、クラウドファンディングでニシキゴイの購入資金250万円を調達し、400匹を放流していました。
(香川県栗林公園観光事務所/和泉誠司 所長) 「ご支援いただいた方々には大変申し訳なく思っております。まずは沈静化。将来的にはコイのいない栗林公園は考えられないと思いますので、沈静化が見えてきた段階で検討したい」