ひと時の癒しをプレゼントします。西日本豪雨で、今も避難所生活を送る人たちに、1泊2日の『温泉旅行』が無料で提供されています。
(記者) 「今もなお多くの方が不自由な避難所生活を強いられていますが、そうした方を温泉に無料で招待しようという動きが始まっています」
19日、湯郷温泉にあるリゾートイン湯郷には6人の被災者が訪れました。
倉敷市真備町の渡辺清裕さんは自宅が2階部分まで浸水し今も避難所となっている吉備路クリーンセンターで生活を送っています。 妹の夫婦など、同じ避難所で生活する6人でこの旅館にやってきました。
(渡辺清裕さん) 「そらもう楽しみで申し込みしてからきょうまで楽しみで待ってました。(同じ避難所から)次に来る部隊も楽しみしてますね、きょう来た僕らが報告せないかん、良かったよーって」
(渡辺さんの妹夫婦) 「なんかゆっくりすることもなかったし一休みするのには良いきっかけで良かったよかった。ちょっと違う、壊れたものばっかしを見るんじゃなくて、自然が本当に当たり前に見られるっていうのが良いよね」
この取り組みは湯郷温泉協同組合が岡山県と共同で行なっているものです。 避難所で暮らす65歳以上の高齢者や障害者、妊婦などがいる世帯が対象で1泊2食つきの「温泉旅行」が提供されます。
渡辺さんたちが部屋や温泉で日ごろの疲れをいやす間、お座敷では夕食の準備が進んでいました。 大好きな生ビールも、温かい食事も、避難所生活が始まって以来初めてです。日ごろの避難所での不自由な生活をこの日だけは、忘れることができました。
岡山県内では19日現在、501人が避難所生活を送っています。9月いっぱいまでで92人が参加する予定で、組合によると、10月以降も支援を続けていきたいとしています。