迅速かつ正確に現場で何が起きているのかを把握します。災害現場でドローンが撮影した映像をリアルタイムで対策本部に送り、その映像を元に救助活動などを行うための実証実験が香川県高松市で行われました。
民間の情報通信会社が、高松市と協力し行いました。市の職員や消防署員など、約15人が参加しました。 まずは、香川県消防学校を災害現場に見立て、ドローンで撮影します。そして、その映像を高松市防災合同庁舎に伝送します。
(石井俊大リポート) 「モニターに映っているのは、ここから10キロほど離れた現場で、ドローンが今撮影している映像です。このようにリアルタイムの映像を使うことで、よりすばやく災害現場の様子を確認することができます」
災害現場にいるドローンの操縦者に、対策本部からカメラの動かし方などの指示を出します。そして、救助者に見立てた白い紙を映し、そこに書かれた文字を読み取ります。
(訓練の様子) 「こちら要救助者確認できました。そちらから、がれきの箇所、把握可能でしょうか」
ドローンの操縦者は、通常は現場でリモコンについているモニターを確認しながら操縦します。しかし、このモニターは小さく、災害現場で細部まで把握することは難しいといいます。そのため、今回の実験のように大きなモニターに映像を映し、複数の目で確認することにより、現場で何が起きているのかをより正確に把握できるようになることが期待されています。
(高松市危機管理課/十河知史 課長補佐) 「現場に職員が入っていても、全体像を見ることはできないので、上空からの全体像またズームなどによる、拡大した映像を見られるのは非常によい」
今回の実験の結果は国に報告し、災害現場でのドローン利用のマニュアル作りなどに役立てられるということです。