新型コロナウイルスの影響で中断していたプロバスケットボール、Bリーグの試合が再開しました。ただし、感染拡大を防ぐため、初の「無観客試合」。プレーオフ進出へ正念場を迎えている香川ファイブアローズも3週間ぶりの試合に臨みました。
(記者) 「本来はコート脇にある観客用の椅子はなく、スタッフの皆さん、われわれ報道陣はマスクを着用した上で、無観客での試合が始まります」
試合会場は満席なら1530人が入る観音寺市立総合体育館。普段、試合を盛り上げている音楽はなく、ボールと靴の音、選手の声だけが響きます。
対戦相手の愛媛は、同じ西地区の3位で、プレーオフ進出圏内にいる2位の香川をじりじりと追い上げています。 14日の試合で香川が敗れ、ゲーム差は2まで縮まりました。
絶対に負けられない15日の試合で活躍したのは、新加入の外国人選手2人。 アメリカ出身で、B2の群馬や茨城などでプレーしてきた、ランダル。そして、身長211センチ、ニュージーランド代表として去年のワールドカップにも出場した、ロバート・ロー。
終盤まで、両チーム一歩も譲らない展開。試合を決定付けたのは、第4クオーター残り3分前後でのキャプテン兒玉の連続3ポイントシュート!
兒玉は、この試合3ポイント5本を含む、チーム最多の24得点。 100対91で愛媛を下し、リーグ中断前から続いた連敗を4でストップさせました。
(香川ファイブアローズ/兒玉貴通 主将) 「(試合を)こういう状態でしていいのかどうかという不安な気持ちもありながら、でも、やらせてもらえることにはすごい感謝してますし、複雑な気持ちはいろいろと混じりながら…お客さんとかサポートしてくれる人の大事さをものすごい感じる2試合だったなと思います」
Bリーグでは4月1日までの試合を無観客で行うことを決め、無料で動画配信を行っています。ファイブアローズのホームゲームでは、5試合が対象となります。
(香川ファイブアローズ/藤田秀彰 社長) 「興行収入がなくなるっていうことは、球団経営をするにあたり非常にインパクトの強い事態にはなっています。ぜひ動画ででも選手の活躍を見ていただきたいなと思っていますが、そこをきっかけに再開したときにはぜひ会場に足を運んでいただいて生で観戦していただきたいなと思っています」
この試合で活躍した、ロバート・ロー選手が、新型コロナウイルス感染拡大による健康不安と、家族からの健康に対する不安視を理由に帰国することになりました。本人からの申し出を受けて協議した結果、クラブが受け入れることにしたということです。