インターネットやゲームの依存症から子どもを守るための対策を定めた全国初の条例が3月18日、香川県議会で可決、成立しました。 高松市の大西秀人市長は条例制定の過程で、「ネットやゲームの悪い面ばかりに光が当たってしまった」と苦言を呈しました。
25日の定例記者会見で高松市の大西市長は、「全国に先駆けてネット・ゲーム依存症対策の条例を制定したこと自体は一定の意義がある」と述べました。一方で、「インターネットやゲームには情報収集や伝達に優れ、学習効果や趣味・娯楽といったいい面と、依存症やネット犯罪につながる悪い面の両方がある。活用と規制の使い分けが必要だ」と話しました。
(高松市/大西秀人市長) 「(条例制定過程で)インターネットやゲームの悪い面ばかりに光が当たってしまった、議論が集中してしまったと。それで誤解を招いてしまった部分もあるのかなと。バッシングにつながってしまったのは残念」
その上で、今回の条例が香川県のイメージダウンにつながりかねないという懸念に対し、「県、市ともにインターネットやゲームをうまく活用していくという取り組みや情報発信が必要」という考えを示しました。
また、県議会の検討委員会が議事録を残さず、県民や事業者からのパブリックコメントの「概要版」しか公開しなかったことについても次のように話しました。
(高松市/大西秀人市長) 「個人的な感想ですけども(県内外から)いろんな議論があったのでもう少しオープンな形で議論が行われてもよかったのかなといった感想は持っております」
一方、香川県の浜田知事は23日の定例会見で、「今回の条例が県のイメージ低下につながるとは考えていない」と述べ、条例の内容や制定過程については「評価やコメントは差し控えたい」としています。