県民の信頼回復につながるのでしょうか?香川県のネット・ゲーム依存症対策条例の「制定過程」の問題点が県議会で議論される見通しになりました。3つの会派の申し入れに西川新議長が前向きに応じました。
申し入れを行ったのは、条例案に反対した自民党議員会と共産党県議団、採決時に退席したリベラル香川です。
3月に可決、成立したゲーム依存症対策条例をめぐっては、議会の検討委員会が審議の一部を非公開にして、議事録を作らず。県民や事業者から意見を募るパブリックコメントは採決前に概要版しか示されないなど「不透明な制定過程」に疑問の声があがっています。
条例施行後の4月にKSBが情報公開請求で入手したパブリックコメントの原本では、全体の8割以上を占めた「賛成意見」の中に似たような文言が多く使われ、同じパソコンから連続して投稿された痕跡も見つかっています。
3会派は、4月にも条例の制定過程を検証する委員会の設置を当時の大山議長に申し入れましたが、何の回答もないまま、議長が交代しました。
22日の申し入れに対し、西川新議長は「議会改革検討委員会」の中で、議事録やパブコメの扱いも含め、今後の条例制定の透明性を高めるための議論を行う考えを示しました。6月議会に向け、他の会派にも賛同を求めます。
(共産党県議団/秋山時貞 議員) 「きちんと県民の皆さんに対して説明もできるし、こんなことをちゃんとやってるんだとしっかりと示せるような県議会に変えていく。そのためのスタートを切るようなことは行えるようになるのかなと、そういう反応ではありました」
(香川県議会/西川昭吾 議長) 「今後の、ま、これ(ゲーム条例)も踏まえてですけど、今後の議員条例を作るときの仕組みというか、問題点がこういうところにありましたね、だから今後はこういうやり方をしていこうということであって、条例そのものの検証ではないですよ」
(山下洋平リポート) 「3会派が求めた条例の『制定過程の検証』に対し、西川議長が前向きに応じたのは『今後の』仕組みづくりの議論と、少しずれは感じました。ただ、今回の問題点を徹底的に掘り下げない限り県民の信頼回復にはつながらないと思います。一歩前進ではありますが、今後の検証の中身に注目です」