秋の祭りの開催が危ぶまれています。香川県は22日、地域の秋祭りなどについて新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための注意点を発表しました。「密」が避けられない状況に運営側は開催するかどうかの判断を迫られています。
(在間隆真リポート) 「観音寺市の秋祭り『さぬき豊浜ちょうさ祭り』の会場です。毎年多くの参加者と見物客が集まるのですが、今年は祭りの開催が危ぶまれています」
観音寺市で約200年続く「さぬき豊浜ちょうさ祭り」。 毎年10月中旬に3日間かけて行われ、「ちょうさ」と呼ばれる太鼓台を担いで町を練り歩きます。
祭りの最終日に行われる23台の「ちょうさ」の担ぎ比べは特に多くの人でにぎわいます。 しかし…
(在間隆真リポート) 「ちょうさは1台およそ2トンあり、100人ほどの担ぎ手を必要とします。そのため密集・密接を避けることが難しいということです」
香川県は22日の対策本部会議で、祭りなどを開催する場合の注意点を発表しました。 その中で太鼓台などを大勢でかき上げるなどの行為は、密集・密接を避けられないため実施を控えることも含めて慎重に検討するよう求めています。
(さぬき豊浜ちょうさ祭り実行委員会/石井慎治 会長) 「個人的に言えば祭りはやりたいというのが本音なんですけども、『三密』を避けるということになればちょっと厳しいかなというのもありますし」
また香川県は祭りなどを開催する場合は「最大でも県内からの来場」にとどめることを求めていますが、例年、3日間で約6万人が訪れている「さぬき豊浜ちょうさ祭り」では、来場者がどこから来ているかの把握することが難しいということです。
祭りの実行委員会は今年の開催について、26日に会合を開いて決める方針です。
巨大な獅子舞が町を練り歩く三木町の「獅子たちの里 三木まんで願。」は 来場者の把握や獅子舞の演舞で演者の「密」を避けられないことなどから、19日に中止が決まりました。
三豊市の「仁尾八朔人形祭り」は感染拡大の恐れのほか、新型コロナの影響で企業からの寄付が集まりづらいなど苦境に立たされています。
祭りの実行委員会は、30日に開催するかどうかを判断するとしています。