秋の味覚の一つ、梨が収穫のピークを迎えています。ただ、今年は梨農家にとって厳しい年になったようです。
(梨農家/東居文雄さん) 「こんな年は初めて…。雨が降らないから水分も少ない。喉も渇いているのに日照りとくるから梨も大変でしょう」
岡山県浅口市で100年以上続く梨農家の3代目、東居文雄さん(84)。この道45年になります。
(梨農家/東居文雄さん) 「玉太りが悪かったです。梨は水が無かったらだめです」
(赤木由布子リポート) 「例年ですとこれくらいの大きさですが、今年は一回りも二回りも小さい小ぶりな梨が多く採れました」
(東居文雄さん) 「水やりもここらは雨が降らないところだから、夕立も来ないし、台風も来ないし。50~60日雨がほとんど降らないで、水が川に流れないで、もう水をやることができなくて玉が小さいですね」
雨が少なかったことで甘さはあるものの、小ぶりで水分が少ない梨になってしまいました。さらに、今年は雨が少なかっただけではありません。 強い日差しと高温が続いたことによりこんな被害も…。
(東居文雄さん) 「今年の日照りで梨がやけどをしているような、枝の上にある梨は袋の中でも茶色くなったり黒くなったりして、やけどをしたような梨が多くありました。もう腐っている状態だね」
このため、多くの梨が売り物になりませんでした。さらに畳み掛けるように起こったのが、グンバイムシの大量発生です。高温少雨の時に大量発生するそうです。
(赤木由布子リポート) 「緑色の葉が白くなっているものや、茶色く枯れているものもあります」
グンバイムシが光合成を行う葉緑素を吸うため葉が枯れてしまっています。そうすると、葉がなくなったので木が「春が来た」と勘違いして来年の花を咲かせてしまい、来年の収穫量も減ってしまうということです。