喫茶店に姿を変えた香川県多度津町の銭湯。100年以上前に建てられ老朽化が進む中、修繕のためのクラウドファンディングが行われています。
(野口真菜リポート)
「のれんをくぐると女湯が。さらに下駄箱やロッカーもあります。温泉のように見えますが、ここは喫茶店なんです」
「藝術喫茶 清水温泉」はもともとは大正時代に創業した銭湯でした。
(藝術喫茶 清水温泉/日高明道さん)
「衝撃でしたね。この状態で30年間も放置状態にあったということが、奇跡ですよね。この場所はこの地域の観光資源になるなと」
オーナーの日高さんは多度津町の街並みにひかれて4年前に奈良県から移住。放置されていた建物を1年掛けて直し、3年前から喫茶店として営業しています。
(野口真菜リポート)
「タイル貼りの浴槽はテーブル席に変身。湯船に浸かっているような気分を味わえるのも人気の理由のひとつです。ただ、レトロさ、リアルさを残しているからこそ、今危機に直面しています」
シンボルの煙突は根元が崩れてしまい屋根も剥がれてしまっています。日高さんは補修工事のためにクラウドファンディングで資金を募ることにしました。期間は6月30日までで、目標金額は600万円です。
(芸術喫茶 清水温泉/日高明道さん)
「煙突なくしてこの場所はないなと。公衆浴場ということでいろんな人の思い出がたくさん集まっている場所なんですね。人の思いをつないでいくということが私たちの使命なのではないかなと思っております」
6月30日までのクラウドファンディングの返礼品には、店内の壁画デザインも手掛ける画家・ヒダカナオトさんのグッズの他、「番台に座って眺めを独り占めできる権利」や「店内でプロポーズできる権利」などが用意されています。
クラウドファンディングは「CAMPFIRE」のサイトで行っています。