新型コロナの影響が長引くなか岡山市の老舗きびだんご店のあるアイデア商品が「かわいくておいしい!」と話題になっています。
岡山市中区の山脇山月堂です。1881年に創業し、きびだんごを作り続けている老舗です。
(山脇山月堂/安部真良 専務)
「観光業ですので、きびだんごも岡山に来てもらわないと売れない商売。喜んでもらえない商売だったので、どうしようかな…自分の商売のモデルを全部批判されているというか」
新型コロナウイルスの影響で岡山県へ観光に訪れる人が減り、きびだんごの売り上げも低迷。
(山脇山月堂/安部真良 専務)
「きびだんごって昔からある商売なのに、地元に根付いてなかったんじゃないか、新型コロナで考えさせられた。地元の人にうちの味を食べてもらいたい、おいしいと思ってもらえる商品を作りたいのが一番」
目指したのは一番おいしいきびだんご。さまざまな試行錯誤を繰り返し商品開発を続けました。
(山脇山月堂/安部真良 専務)
「小さいきびだんごで複雑な味は表現できないのではないかと。いろいろ試してちょうどいい大福サイズになった」
2021年2月、岡山市にオープンした「大福屋 山月」ではーー。
(記者リポート)
「コロナ禍で生まれた起死回生の商品、それがこのモチトッツォです」
イタリアお菓子「マリトッツォ」に形が似ていることから付けられた「モチトッツォ」。2021年5月に発売してから連日、売り切れています。
(訪れた客は―)
「(残り)ちょうど1個で買えて良かったです。インスタとかSNSでフォルムがかわいいなと思って、ずっと気になってました」
実はこの「モチトッツォ」。大福を販売していた店に「もっとクリームを増やしてほしい」と客からの声が寄せられ誕生しました。
(山脇山月堂/松本祐里さん)
「直接、感想とか要望を聞かせてもらえるので、地元の方との関りが持てるのはうれしいことだと思います」
老舗きびだんご店と地元の声が作った新しい人気商品。
(山脇山月堂/安部真良 専務)
「新型コロナがなければ考えてもなかったし、まだまだどうなるか分からないのでその次に挑戦したい」