苦境の中、新たな挑戦です。岡山県では、岡山市と倉敷市で飲食店での酒類提供が終日停止されています。そんな中、岡山市の酒店が自宅で酒を楽しんでもらおうと期間限定のサービスを始めました。
岡山市の酒店「リカーランドアヤノ」。新型コロナの影響で売り上げが大幅に落ち込む中、販路拡大へ新たな取り組みを始めました。それが個人の家への酒のデリバリーサービスです。
(リカーランドアヤノ/綾野真さん)
「酒屋さん大変だけど頑張ってねとか温かい言葉をかけていただくと、われわれも励みになりますし、本当に元気をいただきました」
リカーランドアヤノでは、売り上げの約9割を飲食店への酒の卸売りが占めています。しかし、8月20日から適用されたまん延防止等重点措置により、岡山市と倉敷市の飲食店には「酒類の提供の終日停止」が求められました。
飲食店からの8月の注文は例年のわずか1割程度まで落ち込んでいるそうです。
(リカーランドアヤノ/綾野真さん)
「飲食店さんが大半がお休みされていますので、その中でお酒をどこに売るかってことで、ご家庭でも本格的なおいしいお酒を楽しんでもらえたらと思います」
デリバリーサービスは9月12日までの期間限定です。注文は電話で受け付け、岡山市中区平井の店舗から車で30分圏内のエリアまで配達できます。
この新たなサービスで、酒店で酒を買う習慣のない新規客の獲得も狙います。
(リカーランドアヤノ/綾野真さん)
「ざっくばらんに『きょう献立こんななんだけどこれに合うお酒何?』とか、そういうふうな要望でもそれに合うお酒をこちらから提案させてもらうので。ゆっくりとお酒と向き合って楽しんでもらえたら、お酒の新しい魅力とかおいしさとか気付くチャンスも出てくると思う」
かつては、「御用聞き」で個人の家を回っていた酒店。厳しい状況の中、「酒店の原点回帰」とも言える挑戦で前を向きます。
(リカーランドアヤノ/綾野真さん)
「非常に苦境に立たされているんですけども、そんな中でも下を見ずにモチベーションを維持しながら、新型コロナと戦っていきたいと思います」