防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」です。
12月に入って山梨や和歌山、鹿児島のトカラ列島では震度4~5弱の地震が相次いでいます。今回はこの頻発している地震について専門家に聞きました。
12月3日、和歌山県を震源とする最大震度5弱の地震が発生し、香川県で最大震度4、岡山県で最大震度3を観測しました。
この地震は南海トラフ地震の「想定震源域周辺」で発生しました。
プレートとプレートの境界で起こる南海トラフ地震との関連は……
(香川大学 地域強靭化研究センター/金田義行 センター長)
「プレート境界地震ではないので直接影響はない。今回起こった地震はプレート境界より浅い、陸のプレートの中で起こった地震なんですね」
金田さんによると、陸のプレートの内部で起きた今回の地震は南海トラフ地震に直接関係はないものの、おおもとをたどれば、プレートのひずみに原因があります。
(香川大学 地域強靭化研究センター/金田義行 センター長)
「フィリピン海プレートは沖縄の方まで沈み込んでいる。その所でいろいろな地震が起こる」
特に鹿児島のトカラ列島近海ではプレートのひずみが原因とみられる地震が頻発しています。12月4日から7日までに震度1以上の地震が193回も起きています。
(香川大学 地域強靭化研究センター/金田義行 センター長)
「もともと地震が多い所なんですね。あそこには島がたくさんありますよね。島というのはもともとは火山。火山性の地震ではないというのは火山の研究者では言われている」
これらに比べると岡山・香川は地震が少ないエリアですが――
(香川大学 地域強靭化研究センター/金田義行 センター長)
「ちょっと離れた所で起こった地震でもフィリピン海プレートに関係するような地震であれば、南海トラフが起こったらどんなことになるんだろうなという想像をしていただくことがいいのかな。今後30年以内の発生確率が70%から80%といわれている南海トラフ地震。いつ起こるかわかりませんが、どんどん力、エネルギーはたまっている。それに伴っていろいろな地震がこれからも起こってくる。いつかは必ず来ることになりますので、我々はこれからいろいろな備えをするということになりますよね」
地震はいつ来るのか予想できるものではありませんが、このタイミングで備えを見直してみてください。