防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」です。
大雨や台風の時、浸水を防ぐために使う「土のう」。この土のうに代わる特殊な浸水対策のシートが開発されました。
浸水対策シート「マジックダム」って?
日本では毎年、大雨による川の氾濫などにより水害が発生しています。
国土交通省によりますと全国1741市区町村のうち、2008年から2017年までの10年間に約97%にあたる1691市区町村で1回以上水害が起きています。そのうち949市区町村では10年間に10回以上水害が発生しています。
水害による被害を軽減しようと岡山市でコンサルティング事業などを行っている公益創造センターが今年7月に販売を始めたのが、特殊な形状をしたシート「マジックダム」です。
使い方は簡単で、水をせき止めたい所へシートを広げます。そして角を土のうなどで塞げば完成です。
(記者リポート)
「こちらが設置したマジックダムです。本来は水圧で持ち上がって、このように水を止める役割を果たすということです」
同じ型の製品を使用した際の様子。道路に流れ込んだ濁水が家やガレージに入り込むのを防いでいます。
公益創造センターでは、マジックダムの利点は少人数でも広い範囲に短時間で設置できる点だとしています。
販売価格は長さ5メートル、水深が70センチまで対応しているタイプで14万4100円です。
(公益創造センター/村岡政明 社長)
「浸水の際に女性とか力があまりない方でも簡単に敷くことができるので多くの方に浸水を防いでほしい」
「マジックダム」はこれまで老人福祉施設や病院などに販売されているそうです。また、通常の土のうはそれぞれの自治体でも配布されています。
高松市の場合は土のうが作れる場所を常設で7カ所設けています。
また、大雨や台風の接近が予想されるときには臨時の配布場所を増やしています。
お住まいの自治体ではどこで土のうを受け取ることができるのか、この機会に確認してみるのもいいかもしれません。