値段が高騰し、気軽には料理の材料に利用しづらくなったタマネギ。香川県のタマネギの生産地の1つ、観音寺市で9日朝の市場の競りをのぞいてみました。
(記者リポート)
「こちらがきょう競りにかけられるタマネギです。例年ですと、この4倍から5倍も出荷があるということです」
8日は市場が休みのため、2日ぶりとなった野菜の競り。タマネギは約2トンが競りにかけられました。
9日の値動きは「もちあい」。これは相場がほぼ一定水準を保ち、あまり変化しない状態をいいます。9日は、2日前より40円ほど安い1キロ160円でしたが、それでも2021年より2倍くらいの高値です。
(競りに参加した業者は―)
「(Q.ちょっと値段下がりました?)きょうはな。(この先は)下がらないわ、あんまり。生産者が10年前の半分になっている。キャリーに20キロ入ったのを運ぶのは、年をとった人は無理やわ」
(観音寺地方卸売市場/今城正芳 社長)
「5月の頃と比べるとかなり落ち着いてきたと思います。例年よりは(出荷量は)減っているようですね。(Q.どうして?)高齢化ですか、生産者の。去年、おととしと安かったのもありますね」
こちらもタマネギの産地の1つ、三豊市高瀬町の三谷農園の農場です。タマネギの根と葉を取り除く出荷作業に追われていました。4反、約4000平方メートルの畑で4トンほどのタマネギを出荷します。
(三谷農園/三谷將支 代表)
「まあ(売値は)良かったですね。いいことですけど、平均的にいってくれた方が作っている方はありがたい。収穫期が重なるので、その時はかなり忙しいのでそれがしんどいです」
すぐ近くの農場では、農業に興味を持ってもらおうと、近くの勝間小学校の4年生と5年生の児童約50人がタマネギの収穫作業を体験しました。
このタマネギは2021年11月に、地元の農家が植え付けたものです。
(参加した児童は―)
「すぽって抜けた感じ。(Q.家で作ってる?)作っています。高いとか言っていました。(Q.普段の倍するってことは、作っている人は?)収入が増える。(Q.買う人はどうかな?)負担が大きくなる。タマネギを植えて良かったかもしれない」