原油高などの影響でさまざまな商品の値上げが続いています。そうした中、約24年ぶりの水準の円安によって、私たちの暮らしにどんな影響が出るのでしょうか?
高松市の久本酒店では世界各地から仕入れたワインを販売しています。
(記者リポート)
「こちらに並んでいるワインですが、今年に入ってから毎月のように値上げが続いています。円安の影響を受けて更に値上げが加速する恐れがあります」
久本酒店によりますと、輸入ワインは円安が進む前の2022年の2月ごろから原材料価格や輸送費の高騰などで1割ほど値段が上がっていました。中には2倍近く値上げした商品もあり、特にシャンパンなどの高級な商品の値上げ幅が大きいそうです。
(久本酒店 ワインソムリエ/長田文秀さん)
「仕入れの価格としては全体的に上がっている傾向にあるのが事実です。輸入の商品については全般的に少しずつ、大なり小なり上がっているというのが正直なところです」
そうした中で、このところの円安によりさらなる値上げは避けられないといいます。
(久本酒店 ワインソムリエ/長田文秀さん)
「今の円安の状況が続くと、この先も値上げの状況が続くのではないかと危惧しています。値上げ値上げと苦しい中ではありますけども、それが販売価格につながらないように、出来る限りお客様の目線で気軽に楽しんでいただけるように頑張っていきたいと思っているので、気軽に足を運んでいただけたらと思います」
円安の影響は、人生でもっとも大きな買い物とも言われる「家」にも出ています。
(日進堂 執行役員/河野洋二郎さん)
「日本国内というよりも海外ですね、こちらの材木の値上がりの影響を受けて、日本全体の住宅会社が木材の金額が値上がっていっているのが実際の状況だと思います」
文字通り家づくりの「柱」となる木材は2021年の4月に比べて1割から2割り程度値上がりし、高止まりの状況が続いています。
また、円安の進行前から原油高などの影響で水まわりのキッチンや浴槽、壁紙や断熱材なども値上がりが続いていて、家を建てる際の総コストは1割ほど高くなっています。
(日進堂 執行役員/河野洋二郎さん)
「円安になって(金額が)大きく振れてくるのが、ほぼほぼのメーカーさんから入れてくる商材。おそらくまあまあの金額が来るのではないかなと。(円安の状況を受けて)なかなか価格が落ちていくっていうのはちょっと今の時点では考えづらい。金額が上がった中でやっぱりお客様と相談しながら、それぞれの会社の特徴をふまえながらお客様に会社を選んでいただくのがベストかなと思います」
Park KSBアプリでは「円安」が皆さんの生活にとって「プラス」か「マイナス」かを聞いてみました。結果は「プラス」が1%、「マイナス」が58%、「どちらとも言えない」が41%となりました。
実際に感じている影響としては「ドル建ての定期預金をしていたのでメリットがあった」といった声もありましたが、多くの人が「輸入品の高騰」など物の価格が上昇したことを挙げました。また「さらに値上げが進むのでは…」と心配する声も多くありました。