土地取引の目安となる「公示地価」を国土交通省が発表しました。香川県は下落幅が2022年よりやや小さくなりました。
香川県では2023年1月1日時点の179地点を調査しました。
県全体の平均変動率は、住宅地、商業地、全ての用途の、いずれも3年連続で下落となりましたが、下げ幅は2022年よりやや小さくなりました。
調査した不動産鑑定士は、「ウィズコロナ」が定着して社会経済活動が安定したことや、「旅行支援策」などにより人の流れが回復した影響だと分析しています。
住宅地で2022年より上昇したのは109地点のうち15地点で、すべて高松市内でした。
高松市では、中心部の生活利便性の高いエリアや、文教地区の需要は依然として高く、商店街でも複数の高層マンションの建設が進められています。
また、郊外の住宅地でも上昇地点がみられました。
ことでんの伏石駅周辺は、駅前のバスターミナルの整備で路線バスや高速バスの乗り入れが増えたことで利便性が高まり、平均変動率は1.0%上昇しました。
住宅地で最も高かったのは「高松市番町3丁目」で、1平方メートルあたり27万1000円でした。2022年より3.8%上がり、上昇率も1位でした。
商業地で2022年より上昇したのは9地点で、2022年の1地点から大幅に増えました。
鑑定士は「瀬戸内国際芸術祭」や「全国旅行支援」によって、飲食や観光、小売りなどに持ち直しの動きがみられ、地価の改善につながったとみています。