お盆はどれぐらいの人が帰省や旅行などで動くのでしょうか。2023年は8月11日が山の日で祝日なので、ここから連休という人もいるかもしれませんね。新型コロナの法律上での位置づけが5類になって初めてのお盆。2023年は2022年以上に人の動きが活発になりそうです。
お盆の人の動きは?
(松木梨菜リポート)
「金刀比羅宮の参道です。多くの人でにぎわっています」
「こんぴらさん」の愛称で親しまれている香川県琴平町の金刀比羅宮の参道です。8月2日は夏休み中の家族連れの姿も多く見られました。
(観光客[福岡から])
「四国水族館も行きます。今年は久しぶりに遠出ができるので楽しいです。楽しんでいます。お盆は実家が長崎なので長崎に帰ったりとか今年はできるかなと」
琴平町によると、2023年1月から7月までに町を訪れた観光客の数は127万9000人でした。
これは、新型コロナ禍前の2019年の同じ時期と比べると7割ほどですが、2021年の約2.6倍、2022年の約1.2倍です。2023年5月に新型コロナが5類になり参道のお店も変化を感じていました。
(中野屋/羽藤裕子 社長)
「コロナの時には堂々とお土産をご近所にお配りできる雰囲気ではなかったですけれども、ここ最近は箱菓子もご近所とか会社の方に買っていかれる方もおられますので、数も種類も少し以前より増えていると思います」
特に香川県伝統の縁起物のお菓子「おいり」に関連する商品を5月以降は増やしたそうです。
(中野屋/羽藤裕子 社長)
「全国の方にも注目をいただいている商品です。(売り上げも)順調に推移しています」
活気が戻ってきた中で迎える2023年のお盆休みには期待する声もあがっています。
(土産物店)
「お盆の方が家族連れの方が多いと思いますね。お盆は集中してお休み取られる方多いじゃないですか、今年。だから期待できます」
2023年のお盆は観光地を訪れたり帰省したりする人で、各地で混雑が予想されています。
ネクスコ西日本によると、お盆期間の中国地方の高速道路は11日の「山の日」から13日の日曜日までが下りの混雑のピークだと予測しています。予測では、この3日間で5km以上の渋滞が18回発生し、このうち5回は10km以上とみられています。
上りは13日から15日が混雑のピークで、5km以上の渋滞が17回発生すると予測されています。2022年のお盆と比べると、上下合わせた5km以上の渋滞の発生回数は2倍以上だと予測されています。
鉄道も2022年以上の混雑が予想されます。
2023年のお盆期間、岡山エリアの新幹線の指定席の予約数は、7月26日時点で2022年の同じ時期の1.5倍ほどでした。混雑のピークは新幹線・在来線ともに下りが11日、上りが15日になるとみられています。
宿泊施設「お盆の利用に変化」
旅行会社「JTB」の動向調査によると、2023年の夏休みに国内旅行をする人は2022年より17%多い7250万人とみられています。これはコロナ禍前と同じ水準で、お盆に旅行をする人も多いとみられます。
そうした中で、宿泊施設も2023年のお盆の利用に変化を感じていました。
(喜田建材 ゲストハウス部門/武知勲生 マネージャー)
「人気のゲストハウスは半年前からたくさんご予約をいただいている現状でございます」
2021年にオープンした三豊市のゲストハウス積凪は、一棟まるごと借りることができる宿です。
キタケン棟とモクラス棟の2つがあります。ともにLDKと寝室があり、一棟に最大で14人が泊まることができます。
モクラス棟の売りの一つは?
(松木梨菜リポート)
「敷地内にはこちらのサウナに水風呂まで完備されているんです」
もう1棟のキタケン棟には専用サウナやプールがあります。
この施設を管理・運営する喜田建材は、香川県内でほかにも10棟のゲストハウスを管理・運営しています。
2023年のお盆の傾向は――。
(喜田建材 ゲストハウス部門/武知勲生 マネージャー)
「3世代、大人数で宿泊していただいております」
2022年と比べて一つの予約当たりの人数が増えているほか、2023年は遠方からの客が多く、東北からの予約もあるそうです。
また、国際線の運航再開でインバウンド需要も戻ってきています。
(喜田建材 ゲストハウス部門/武知勲生 マネージャー)
「(インバウンド客は)全体の10%ぐらいですね。たくさんの観光地やお店があります。ぜひそこにも立ち寄っていただいて、三豊と観音寺等の魅力もぜひ感じ取っていただけたら私たちも幸せです」
JTBの調査では、2023年の夏、1人あたりの国内旅行の平均費用は4万円と予測されています。これは物価高の影響などもあって1996年の調査開始以来、過去最高額です。
夏休み、お盆の人の移動は「安・近・短」から、物価高の影響もあって「高」そして「遠・長」に変わりそうだなと感じます。