岡山県倉敷市の水島港国際ターミナルで9月3日以降、中南米原産の特定外来生物で毒を持つ「コカミアリ」約980匹が見つかったことが分かりました。女王アリ7匹も含まれます。県などが全て殺虫処理し、人的被害の報告はありません。
水島港では、7月3日に国内で初めてコカミアリの侵入が確認されましたが、その後約1カ月の重点監視中に新たな個体の発見はなかったため、今回確認されたのは新たに侵入したものとみられるということです。
9月3日にフィリピン・マニラ港から神戸港を経由して水島港に陸揚げされたコンテナの周辺から、コカミアリとみられる個体約200匹が見つかりました。その後関係者らが調査したところ、8日までにコンテナの内部や底、荷物などからあわせて約980匹を発見。中四国地方環境事務所を通じて専門家に鑑定を依頼し、岡山県が11日、コカミアリと判明したと発表しました。
「コカミアリ」は、体長約1mm~2mmで毒を持ち、刺されると激しい痛みがあり水ほう状に腫れたりします。産卵数が多く定着すると増殖したり、生息する範囲が広がったりする恐れがあります。
県は当面の間、発見場所周辺で監視を続け、新たな個体が見つかった場合には速やかな殺処分を行うとしています。