創業から100年以上が経つ岡山市の老舗パン店「おかやまキムラヤ」の1号店が28日に閉店します。その背景には市の再開発事業がありました。
岡山市北区表町3丁目のおかやまキムラヤ表町本店です。
定番のバナナクリームやピーナツをはじめ、13種類のロールパンや総菜パンが並んでいます。
岡山県内で約80店舗を運営する岡山木村屋は、1919年にこの場所で創業しました。1958年に建物を建て替え、修繕を重ねながら長年にわたり地元の人々に愛されてきました。
(訪れた人は―)
「ココアパンが母が大好きで、私がグリーンピースパンが大好き。昔からのファンです。仕事帰りに寄るのが楽しみだった」
「30年以上じゃない、ずっと買ってる。寂しいよな」
(記者リポート)
「この表町本店と隣にある12年前に閉館した旧三丁目劇場など一体で計画されている再開発事業がようやく動き出すことになり、おかやまキムラヤは閉店することになりました」
再開発事業では2017年に準備組合が設立され、2019年に市から事業計画が認可されることを目指していました。
しかし、新型コロナの影響などで進捗が遅れ事業計画の認可は2023年3月となりました。建物の解体工事は2025年4月以降に実施される予定です。
(岡山木村屋/野﨑雅行 常務取締役)
「創業の地ということもあり大変思い入れのある大切な場所。地元のお客さまに愛されて100年を過ごしてこれたのかなと感謝の念が絶えない」
再開発事業では2029年春に商業施設を含む24階建てのマンションが完成予定です。