岩手県大船渡市で2月26日に発生した大規模な山火事は、3月9日、市が「ほぼ消し止められた」と発表しました。2023年までの10年間、山火事の発生件数が全国で2番目に多いのが岡山県なんです。原因と対策について取材しました。
(宮川周三リポート)
「2025年1月に山火事が起きた現場です。緑や茶色の木の中に黒いエリアができています。かなり広範囲にわたって木が燃えているのが分かります」
2025年1月31日、笠岡市関戸の山林で火事が発生しました。岡山県によりますとこの火事で約10.3haが焼け、近くの県道が一時通行止めになりました。けが人はいませんでした。
林野庁によりますと、山火事の約70%が冬から春にかけて発生し、月別で最も多いのが4月です。
落ち葉が積もって燃えやすくなっていることや風が強いこと、また農作業で枯れ草を焼く人が増えることなどが理由だということです。
(宮川周三リポート)
「岡山県では特に南部で山火事が多く起きています。雨が少なく乾燥していること、そして、燃えやすい木が多いことが原因だということです」
岡山県によりますと、2023年までの10年間に県内で595件の山火事が発生しました。千葉県に次ぐ全国で2番目の多さです。
山火事の原因で最も多かったのが「たき火」で43%、次に多かったのが「枯れ草焼き」で23%でした。
(岡山県治山課/井上真吾さん)
「いったん起こってしまうと手がつけられない、消火活動にかなりの労力を要する。まず発生をさせないというところが重要になってくると思います」
岡山県では初期消火が重要だとして、1人で火を扱わないことや事前に消防に届け出ることなどを呼び掛けています。
(岡山県治山課/井上真吾さん)
「(山火事で)例えば水を保つという機能が損なわれてしまうので、復旧するまでに大変な労力と時間がかかるということを分かっていただいて、山火事を発生させないということをみなさん気をつけていただければと思います」