高松市には、英語の弁論大会で香川県代表に選ばれた中学生がいます。スピーチのテーマは「シビックプライド」。地元を愛し行動する大切さを自らの経験とともに訴えます。
(樋川彩乃さん)
「人々が住み続けたいと思える町をどうすれば作れるだろうか? 私は『シビックプライド』と呼ばれるものが答えだと思う」
高松市立桜町中学校の3年生、樋川彩乃さんです。香川県の中学校英語弁論大会で最優秀に輝き、東京での高円宮杯に香川県代表の1人として出場します。
(樋川彩乃さん)
「(当時は)実感が湧かなかった。まだ自分が東京に行ってあの場でスピーチするのは予想がつかない」
この日は、英語科の信永真人先生とALTのアレックス・セペロ先生とともに、苦手な単語の発音を入念にチェック。高円宮杯では「発音」が採点基準の1つで、大きな声でもクリアな発音をすることが大切になってきます。
(樋川彩乃さん)
「(Q.先生の指導どう?)先生たちだから自分で言ったあとにすぐアドバイスをもらえると、そのあとの練習に頑張って反映しようと思える。成長を感じられる」
幼稚園のときに英会話を習い始めた樋川さん。「本気で英語に取り組もう」と思ったきっかけは?
(樋川彩乃さん)
「小学生の時にALTの先生に1回発音を褒めてもらって、そこで自分のなかで『英語頑張ってみよう』ってなったのは覚えています」
(高松市立桜町中学校/信永真人 教諭)
「ものすごく発音が上手い。磨いたらもっと上手くなるんじゃないかなと。校内選考があってそのなかでも抜群の成績をおさめて来た」
(高松市立桜町中学校 ALT/アレックス・セペロさん)
「(和訳)彼女のスピーチを聞くたびに『またすごく上手になっている』と感じる。彼女の努力に心が動かされるし、私も全力で応えたいと思う」
樋川さんのスピーチのキーワードは「シビックプライド」。自分の町を愛し、よりよくするために行動することです。
この日、練習を終えた樋川さんは、この考え方と出会うきっかけになった場所を訪れました。
「栗林オペレッタ」の練習場です。歌や踊り、セリフで構成される音楽劇「オペレッタ」を高松市の栗林地区の祭りやイベントで披露しています。樋川さんは小学4年生から6年生まで所属していました。
(樋川彩乃さん)
「(まちの)問題・課題を調べて、そこからどんなまちにしていきたいか希望をつなげる物語(を作った)」
中学生になっても練習を覗いている樋川さん。この日は、12月行われる「ウィンターフェスティバル」に向けた練習がありました。
(オペレッタのメンバー)
「(Q.彩乃さんはどんな先輩ですか?)歌うまい! やさしい! やさしいしムードメーカー」
栗林オペレッタを運営する実行委員会の早谷川さんは―
(栗林オペレッタ実行委員会/早谷川悟 副会長)
「(当時の様子)負けん気が強かった。ミスしたら自分で反省して練習してということをよくガラスに自分を映しながら練習していたのを覚えている。(弁論大会に出ると聞いて)びっくりしました。そのニュースを聞いたときは栗林のまちを題材にした原稿だと聞いてうれしいなと思った。オペレッタの活動を続けてきて良かった」
樋川さんは、栗林オペレッタで学んだ「シビックプライド」、自分のまちを良くしたいと思う心を英語に乗せて、東京で披露したいと意気込みます。
(樋川彩乃さん)
「高松市・栗林への私の愛を伝えることと、聞いている人みんなに自分の住むまちへの『シビックプライド』を持ってほしいという強い願いを込めてスピーチをしたい」
樋川さんが香川県代表として出場する「高円宮杯全日本中学校英語弁論大会」の決勝予選大会は11月26日から27日まで、決勝大会は11月28日に東京で行われます。
(2025年11月18日放送「News Park KSB」より)