児童数が減少し、新見市では2025年度で2つの小学校が閉校します。このうち岡山県の西北端にある小学校の「今」を見つめました。
中国山地に位置する新見市立千屋小学校。全校児童は9人。2025年度をもって閉校します。
(田中美桜さん[6年])
「最後のなになにっていうのが増えてきたけど、やっぱり行事のひとつひとつを悔いのないようにしようかな」
朝8時ごろ。児童9人のうち8人がスクールバスで登校します。
6年生が4人。2年生が2人。3年生、4年生、5年生は一人ずつ。玄関では先生たちが出迎えます。
5、6年生と3、4年生は複式学級ですが、5年生以下は2026年度から単式学級の学校に通うため、一部の授業は学年ごとに行っています。
「子どもの将来のためには、ある程度人数がいる学校で教育を受けた方がいいのではないか」。そう考えた保護者や地域住民の要望を受けて、新見市が15km南にある上市小学校への統合を決めました。
上級生に今の思いを聞いてみました。
(神田優空さん[6年])
「(学校の)気に入っているところは、上の運動場です。外の運動場。普段では、みんな仲良く過ごしたいなって思いました」
(藤原陽斐さん[6年])
「業間(休み時間)とか授業中も、みんなで話し合いとかする時には盛り上がってとっても楽しい。今までみんなが通ってた学校がなくなったら、この学校はどうなるんだろう。ちょっと悲しい」
(田中美桜さん[6年])
「(閉校は)最初は絶対いやだって思ってたんですけど、人数も少ないし、仕方ないかなって段々思ってきた。図工の時間で、いろいろみんなとこういう案がいいねって言ったりしながら、絵を描いたりするのが好き」
(柴田聡甫さん[6年])
「(Q.この学校で過ごしている時間の中で、好きな時間とかありますか?)一番好きなのは、4時間目かな。(Q.何で4時間目?)やっぱご飯が食べられるから。腹が空きやすいから。(閉校に向けては)最後の6年生だからちゃんとするみたいな……」
千屋小学校は1891年、明治24年に創立し、2004年3月に一度閉校しました。その年の4月に近くの実小学校と一緒になり、新たな千屋小として再スタートしました。
児童たちは、11月7日にある音楽会に向けて練習しています。
新見地区の小中学校が集まり、毎年行ってきた発表会ですが、71回目の2025年で最後となります。
千屋小の児童9人は、千屋の美しい情景や子どもたちの将来への希望がつづられた校歌「われら千屋の子」を合唱します。
(栗原こはるさん[5年])
「千屋小の子、全員で思い出を作れるように頑張りたいです」
(2025年10月21日放送「News Park KSB」より)