岡山大学学術研究院医歯薬学域の小野早和子助教は6日、大阪大学などとの共同研究で、15~39歳のAYA世代の口腔がんが、舌に発生しやすく、約3割が術後にリンパ節に転移するなどの特徴を持つこと、さらに腫瘍の深さが病気の進行を左右する重要な因子であることなどが明らかになったと発表しました。
研究成果は7月31日に北米科学誌「Head and Neck Pathology」に掲載されました。
研究では、ステージI~IIの口腔扁平上皮がんの患者データのうち、AYA世代の患者48例と65歳以上の患者69例を分析しました。
その結果、AYA世代は腫瘍が舌に発生する確率が93.7%と高齢世代(47.8%)に比べて高いことが分かりました。また、がんが粘膜表面を広がる「表在性拡張型」の進行が60.4%と高齢世代(31.8%)に比べて高いことも分かりました。そしてAYA世代患者の31.2%が術後にリンパ節への転移が認められました。
さらに、腫瘍の深さが5 ㎜を超えるAYA世代患者は、5㎜以下の患者に比べ、生存率や無病生存期間が低いことが示されました。このことから、腫瘍の深さがAYA世代の口腔がんの進行を予測する重要な指標だとしました。
AYA世代の口腔がんは舌に発生しやすく、白い病変として表れやすい特徴があり、小野助教は「若い患者の早期診断と適切な治療につながることを期待している」と話しています。