Park KSBアプリに寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。今回は「うちわ」です。うちわといえば「丸亀うちわ」ということで、香川県丸亀市のうちわ職人に聞いてきました。
竹を使って多彩な形状を表現している「丸亀うちわ」。国産うちわのシェア「9割」を占めています。
丸亀うちわのプロに聞けば間違いない、ということでやってきたのは、丸亀市のうちわミュージアムです。「うちわ職人」長谷川秋義さんに聞きました。
どうやって作るの?(新見市 ばいくまん 39歳)
(うちわ職人/長谷川秋義さん)
「マダケという種類の竹を使います。竹自体が柔らかいのでうちわには適しているんです」
まずは竹を一定の幅に割る「木取り」という作業をします。
慣れた手つきですが、骨組みの広がっている部分の本数に影響するため、目分量ではなく、決められた寸法通りにそろえているそうです。
(うちわ職人/長谷川秋義さん)
「数が大事なので、これで数が決まるんです。本数がね」
その後、節を取って内側を薄く割って取り除きます。
内側を取り除いた後は、機械に固定して、目にもとまらぬ速さで細かい切れ目を入れていきます。うちわの骨の広がっている部分になるのですが、切れ目の長さが足りません。
(うちわ職人/長谷川秋義さん)
「もみおろしという工程で、もみながらおろしていきます。こういう感じ」
手で曲げて切れ目を深くしていきます。体験してみると……
(荻津尚輝アナウンサー)
「硬っ!」
ピクリともしませんでした。修行すればできるようになるそうです。職人技ですね。
この作業を経て、私たちの知っているうちわの形に一気に近付きます。
その後、うちわの弓の部分に当たるパーツや、骨の間隔が一定になるように網糸を通したら、紙を貼って完成です。
工程の数はなんと47。乾燥させる期間を含めると完成までに10日程度かかるそうです。
(うちわ職人/長谷川秋義さん)
「命を懸けてちゃんと一本一本手作りしています」
丸亀うちわ なぜ有名?(倉敷市 もりもり 30歳)
丸亀うちわの技術は江戸時代初期にはすでに確立していたそうですが、有名になったきっかけが……
(うちわ職人/長谷川秋義さん)
「本土から来てお参りに行っていた。その帰りのお土産物なんです」
時はさかのぼること江戸時代。金刀比羅宮を目指して全国から訪れていた参拝客用にお土産として作り始めたのが始まりです。
江戸時代後期になると、藩士の内職としてうちわ作りが定着。うちわ職人が多く誕生したことで一大産業へと成長した、という流れなんです。
どんな種類がある?(高松市 アケタン 50歳)
プラスチック製ではない伝統的な丸亀うちわはいくつかに種類分けできます。
それぞれ名前があり、「玉子」「昭和」「七八」「大型」「唐月」「中万」「組うちわ」「小型」で、これに「大昭和」を合わせた9種類が存在します。
それぞれ特徴があり、例えば組うちわは、骨が縦横に走っています。
(うちわ職人/長谷川秋義さん)
「見てもらったら分かるように、これ糸を一切使っていません。これがなぜ考えられたかというと、戦後、糸が無い時代に考えられたうちわ。だから糸を一切使っていない」
ちなみに、うちわのあおぎ心地を決めるのは骨の太さ。うちわ職人は、0.1mm単位で骨の太さを調節してます。
骨の太さがあおいだ時のしなりに直結するため、少しの違いでも風量はかなり変わってくるそうです。
(うちわ職人/長谷川秋義さん)
「骨が細いということは、それだけのしなりが出てくる。風がさわやか。軽くてさわやかな風が来る」
普段はプラスチック製のものを使うことが多いと思いますが、0.1mm単位で調節する職人技と想いがつまった昔ながらのうちわも、ぜひあおいでみては。
(2026年8月13日放送「News Park KSB」より)