ロシアのプーチン大統領が核兵器の使用条件を大幅に引き下げた新たな「核ドクトリン」を承認しました。バイデン政権によるアメリカ製兵器でのロシア領内への攻撃許可を受けた対応とみられます。
ロシア政府が19日に公表した新たなドクトリンでは、核兵器の使用条件が大幅に下がり、直接の戦争当事国以外も核抑止の対象だとしています。
ウクライナへの支援を続ける欧米諸国を念頭に、非核保有国による侵略でも核保有国の支援を受けていれば、ロシアは共同攻撃とみなすとしています。
戦闘機やミサイル、無人機などの通常兵器でも大量発射に関する信頼に足る情報があれば、核兵器を使用できるとしています。
バイデン米政権がウクライナによるアメリカ製兵器でのロシア領内攻撃を許可したことを受けた対応とみられます。
新たな核ドクトリンの公表後、メドベージェフ元首相はSNSで、「アメリカ製のミサイルによる攻撃はNATO(北大西洋条約機構)諸国によるロシアへの攻撃とみなされる可能性がある。ロシアはウクライナとNATOの主要施設に対して大量破壊兵器で報復する権利がある。それは第3次世界大戦だ」と主張しました。
また、ロシア国内では非常事態省傘下の研究所が移動式の核シェルターの量産を開始しました。