「年収103万円の壁」を巡り、連日行われている自民、公明、国民民主の協議について、進展はあった、ただ結論は持ち越しということです。19日で4回目の3党協議でしたが、どこまで話は進んでいるのでしょうか。
(政治部・平井聡一郎記者報告) 現在の議論の中心は103万円からどれぐらい引き上げるのか、ということよりもだいぶ手前の部分です。しかし、19日に進展がありました。
これまで22日に政府がまとめる経済対策に、103万円の壁対策を盛り込むかどうか話し合っていたんですが、19日の議論ではそこに関しては与党側からかなり前向きな打ち返しがありました。
103万円の壁を経済対策にどのように盛り込むのか、具体的な文言の提示があったということです。
(Q.具体的な文言の提示があったことが進展だが、どこまで引き上げる幅を上げるのかの話は出ていないというなかで、何が原因となっているのか?) 国民民主党と与党側の両党に異なる思惑があります。
国民民主党としては、経済対策にも103万円の壁の話を入れることで今後、本格化する税の議論でもテーマにする確約を得ておきたい狙いがあります。
一方、与党は税の議論が本格化する前に、103万円の壁を具体的に扱うことは避けたい考えです。
また、与党内には国民民主党が財源を示さず、議論を与党任せにしていることへの不信感もあります。
103万円の壁が実際にどれぐらい引き上げられるのかという具体的な議論は、年末に向けてこれから本格化することになります。