知事のパワハラ疑惑などを百条委員会で追及してきた前兵庫県議が死亡したことを受け、斎藤知事は「痛恨の極み」とコメントしました。
■前県議死亡 知事「痛恨の極み」
兵庫県 斎藤元彦知事(47) 「竹内先生とは知事と議会という車の両輪として議論を交わさせていただきました。この度、50歳という若さでお亡くなりになられたことについては痛恨の極みだと思っております」
兵庫県議会の百条委員会の委員を務め、斎藤知事の疑惑について厳しく追及してきた竹内英明前県議が18日の夜、亡くなりました。自殺とみられています。
竹内英明県議(当時) 「知事、ここはパワハラを認めて反省するってことじゃないんですか?気持ちだけじゃなくて」
疑惑解明の急先鋒(きゅうせんぽう)だった竹内さんは去年11月、出直し知事選挙で斎藤知事の再選が決まった翌日、県議を辞職。SNS上で斎藤知事の支持者らから誹謗(ひぼう)中傷などが相次いだことが原因とみられています。
当時の竹内さんの様子を上野県議はこう話しています。
竹内前議員と同じ会派だった上野英一県議 「言葉の暴力、ネットの暴力、これが拡散して家から出ることすらも大変な状態で、もう本当に奥さんは錯乱状態で『政治の道からは退いてほしい』と」
■立花氏投稿 県警「全くの事実無根」
竹内さんへの誹謗中傷は亡くなった後も続いています。「NHKから国民を守る党」の立花党首は自身のYouTubeチャンネルで、竹内さんは兵庫県警から任意の事情聴取を受けていたとし「逮捕されるのが怖くて自ら命を絶った」などと発言。
これに対し、兵庫県警のトップは…。
兵庫県警 村井紀之本部長 「竹内元議員につきましては被疑者として任意の調べをしたこともありませんし、ましてや逮捕するといったようなお話は全くございません。全くの事実無根でありまして、明白な虚偽がSNSで拡散されていることにつきましては極めて遺憾であると」
斎藤知事を応援するために知事選に立候補し、選挙期間中から竹内さんらを糾弾していた立花党首。
改めて取材に応じた上野県議は…。
竹内前議員と同じ会派だった上野英一県議 「知事は全然関係ないと言っているけども、何でも好きなことを言わせて。それは止めないとあかんと思う」
兵庫県 斎藤元彦知事 「私は立花さんのSNSの詳細は拝見していませんので。個人としての発信、政治に携わる方の発信でもありますけども、SNSというものは、それぞれが理性的に運用されることが大事だと思っています」 「(Q.もっと直接的に立花党首やネット上での誹謗中傷に対して『やめてほしい』とかメッセージはないのか?)SNSについては誹謗中傷や人を傷付けるような運用は良くないと、条例制定などを通じて、そういった仕組みづくりを含めて、これからも県民の皆さんに伝えていきたいと」
厚生労働省は、悩みを抱えている人には、1人で悩みなどを抱えずに「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などの相談窓口を利用するよう、呼び掛けています。
▼「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556 ▼「#いのちSOS」0120-061-338 ▼「よりそいホットライン」0120-279-338 ▼「いのちの電話」0570-783-556