ウクライナでの戦闘終結に向け、アメリカとロシアが「停戦」や「ウクライナ大統領選挙の実施」など3段階での和平案を調整しているとアメリカメディアが報じました。
サウジアラビアの首都リヤドで18日、アメリカのルビオ国務長官とロシアのラブロフ外相らがウクライナの戦闘終結を巡って協議しました。
アメリカのFOXニュースはサウジでの交渉に詳しい複数の外交筋の話として、アメリカとロシアが「停戦の実施」「ウクライナでの大統領選挙の実施」「最終合意の調印」の3段階で和平案を調整していると報じました。
このうち「大統領選の実施」は、和平の合意に向けた重要な条件になるとしています。
ゼレンスキー氏は去年5月に大統領としての5年の任期が満了しましたが、ウクライナではロシア侵攻を受けた戒厳令下での選挙が禁じられていて、ゼレンスキー氏は選挙を経ないまま大統領職を続けています。
これに対し、ロシアのプーチン大統領はゼレンスキー氏には大統領としての「正統性がない」と批判を繰り返してきた経緯があります。
トランプ大統領も18日、記者団に対し「ゼレンスキー氏の支持率は4%しかない」と述べ、ウクライナが交渉の席に着きたいのなら大統領選を実施すべきとの認識を示しました。
FOXニュースは外交筋の話として、米ロ両国は大統領選が実施されれば、支持率の低迷を背景に「ゼレンスキー氏が再選する可能性は低い」と予測しているということです。
また、プーチン氏は「親ロシア派の大統領が選出される可能性が高く、今後の交渉で譲歩するだろう」と考えていると伝えています。