国境での武力衝突が続くタイとカンボジアはアメリカのトランプ大統領の仲介を受け、停戦に向けた調整を進める考えを示しました。バンコク支局から報告です。
(金井誠一郎記者報告) タイとカンボジアの外相が会談に向けて協議を行っていますが、両国が停戦に合意する具体的な目途は見えていない状況です。
トランプ大統領からの停戦を求める電話会談を受けて、両国は停戦への取り組みに同意したとしています。
ただ、タイ政府側はきょう早朝にもカンボジア軍からの砲撃があり、国境地帯で民家が全焼する被害が出るなどして長距離砲でカンボジア軍に反撃したとしています。
また、「8月1日までに終結するか断言できない、カンボジア側次第」としています。
一方、カンボジア側は「即時かつ無条件の停戦提案に同意している」としたうえで、「タイが立場をくつがえさないことを期待する」として停戦がタイ次第であることを強調しています。
今回の衝突では、すでに一般市民を中心に30人以上が亡くなっていますが、両国が互いに責任を押し付けあっている状況で、合意の先行きは不透明なままです。